大日岳(標高2051m 富山の百山)
称名滝登山口からのピストンルート
【残雪期】
登山日 2020/6/6(土)
総歩行距離 12.9km/累積標高↑1597m↓1599m
活動時間7:19
体力度★★★★☆
危険度★★★★☆
絶景度★★★★☆←多分本気出してないので4
※あくまで個人的な感想と計測
【コースタイム 登り】
称名滝駐車場→大日平小屋→大日岳 山頂 5:25
今回の結果 4:05
【コースタイム 下り】
大日岳 山頂→大日平小屋→称名滝駐車 4:40
今回の結果 2:40
※結果のタイムは休憩時間も含む
【登山口へのアクセス】
車で立山インターから50分程度。
250台程の無料駐車場有り。
駐車場手前にゲートがあり、今の時期は7:00 〜18:00の間しか通行出来ない様です。
立山駅からバスもあります。
【地図等の詳細データはヤマップにて】
大日岳で残雪雪渓登りを堪能 https://yamap.com/activities/6581271
やっと来れました!初の立山エリアへ
こんにちはー!イモショウです。
今回も富山県内登山と言う事でセレクトしたのは初の立山エリア!東京にいた頃は遠くてなかなか来れなかったので、やっと立山に接近出来ました!って感じ。車で1時間ちょっとで来れちゃうなんて富山に引越して来た甲斐があるって言うもんです〜。
大日岳を登りたくなり、称名滝へ向かう
前回のクズバ山で見た剱岳も良かったですが、奥大日岳や大日岳も凄く良かったわけで。そこで調べてみると大日岳ならなんとか日帰り出来そうな事が判明したので、まだ雪は多そうですが挑戦してみる事にしました!
大日岳の登山口は立山にある称名滝の側にあるらしく、巨大な称名滝もセットで拝めそうでとても楽しみ。
ていうか、今日晴れの予報だったのにかなり天気が怪しい。気のせいでしょうか…
・7:00のゲート開放待ち。18:00までに戻らないと
・ゲートから称名滝へ。なんか凄い地形だな
・あっという間に駐車場が埋まりました
出だしで出鼻を挫かれながのスタート
駐車場から大日岳登山口までは、1kmぐらい歩きますが、登山口に到着して登り始めた時、食料を車に忘れた事に気づき、泣く泣く駐車場に戻るハメに(汗。時間も体力もヤル気もロス。
朝一の大日岳登山者組の方々は大分先へ。私は最後尾からの再スタートです…。
・気を取り直して再スタート!時間が既に8時やん
・立山ガイドマップ。本当に楽しげな場所ですね〜
・スーパーロングな称名滝!帰りに晴れたら寄ります
・称名滝は落差350mで日本一だとか
登山口から大日平までのハードな道のり
登山口に到着して、やっとで登山が開始。最初はマイルドなのも束の間、どんどん登りは急になり、しまいには鎖やハシゴが連続し始めます。
今回も前半から急登かよ!って感じですが富山やこの辺りの山にとってこれぐらいの急登は特別な事ではなく、もう当たり前と思った方がいいかもしれないと学習。
・やっとで大日岳登山口
・図解 大日岳登山マップ
・最初はマイルドで気持ち良いですが
・道はどんどん急に激しくなっていく
・猿ヶ馬場は休憩するのにいい感じの場所
・いい感じの雰囲気になって来ました
・ハシゴも連発
・牛ノ首の辺りか。なんとなく険しい
・アジサイの仲間かな
・鎖やロープもボチボチ。大日平まだかいな
・木道が出てきたらこの試練も終了の合図
大日平にてどこまでも続く木道
前座がやっと終わると大日平と言う湿原に突入。登りも緩くなり、延々と続く木道歩きになります。これまでの道のりに比べたら天国みたいな場所で、ある意味ボーナスステージ〜。しかしあいにくの天気で景色は真っ白。これで天気が良ければきっと最高のロケーションなんだろーなぁ、と妄想。帰りに期待しましょ
・癒し系の木道歩きがスタート。真っ白すぎ
・果てしない。とにかく何も見えん…
・ラムサール条約が気になる年頃
・フムフム
・木道地帯を抜けると大日平小屋に到着!
大日平小屋から景色が一変。ここからが本番
大日平小屋に無事到着しましたが、意外と大変でした。もうちょい楽勝の想定だったのですけど。でもまだ前半が終わっただけで、ここから長い残雪地帯となり本番開始らしく。そしてワタシは休憩しながら重大な事に気付きました!
防水手袋を忘れた〜!!防水どころか普通のも持ってねーじゃん!素手確定
これから下手をしたらピッケルとか握りしめて雪の急坂を登らなきゃいけないのに、手袋がないなんて!寒くはないものの、素手で登れる様な場所なんだろうか…。
疲れたし、不安だし、進むべきか、小屋で一本満足バーを食べながらしばらく葛藤…。
・今日はやめとけば〜と悪魔がささやく
せっかくここまで来たんだし、行けるとこまで行ってみよう。例え登頂出来なくても、いい経験がつめるかもしれない。と言う気持ちで前向きに。そして気を取り直して大日岳に向けて雪原を歩き始めました〜
・ガスガスの雪原。進行方向がよく分からない
・通常ルートは雪で埋まり迷い気味。藪漕ぎアリ
・大日岳が見えた!あのカールを登るのね
・今朝駐車場で会った先頭のグループに追いつく
そして遂に怒涛の雪渓登り開始!
大日岳に取り付くと、若いグループのリーダー的な方に、この先から急勾配になると教えて頂き、アイゼンを装備する事にしました。
アイゼンを付けて歩き始めると早速凄い雪の急登が始まりました〜。それにしてもガスガスで先がどうなっているのか全く見えない…。なんちゅう最悪の天気や
・12本までは必要ないだろうと思い10本ツメに
・結構な勾配。まさに巨大な雪の滑り台。
・後からどんどん他の方が。先頭はやだなぁ
・正直怖いし、辛いから先に行って下さい
勾配が予想以上で、雪が緩くてアイゼンがしっかりとグリップしません。12本アイゼンで来るべきだったか(汗。ミスれば下まで滑り落ちて行ってしまいそうな気も。手袋もないから雪にしがみつけないし…。こんな急なユル雪渓登りは浅間山(黒斑山)の草すべり以来かも。
あの時、半泣きになりながら、半分絶望しながらユルユルの雪の壁をラッセルしながら這い上がった辛い思い出。あれ以来、雪渓=辛くて怖いとこ、と言うイメージが私の中に植え付けられました。
今回はあの時程壮絶ではないにしても、厳しい勾配、ユル雪で効き辛いアイゼンは同じ。しかも今回は距離が長い。
・全然先が見えない急勾配。疲れるわぁ
・恐る恐る振り返ると凄い景色が〜!
・スゲ〜、ガスが晴れて行く!奇跡〜
急勾配は途切れる事はなく、一息つける様な場所もほぼ無く。キックステップでアイゼンを蹴り込みながら前方のグループの後をなんとか着いて行くと、右足に異常が…。脇にそれて一時停止。結構足にキテるみたい。
こんなとんでも急登を30代から50代ぐらいまでの男女の方々が、淡々と登って行く。流石に辛そうではあるものの、脱落者は恐らくいない。今のご時世からして富山の人だろうか。こんな場所をみんなで登ってしまうなんて富山人恐るべし…。東京人のワタシも負けていられないとなんとか息を吹き返しました。
・右足痛いけど後もうちょいで山頂?
雪渓を抜けて雲の上の大日岳山頂へ!
通常は大日小屋を経由してから山頂へ向かうルートが一般的な様ですが、今回はカールを山頂に向かって直登してました。どおりで急なわけですわ。雪渓登りが始まって1時間以上のバトルでヘロヘロ。
なんとか登りきるとそこには凄い景色が広がってました〜!
・雪渓をなんと登りきりました〜!ワーイ
山頂ではなんと剱岳や立山の山々がお出迎えです!こんなに苦労して登って来たのに、山頂が真っ白だったらどうしよう…。まぁそれでもしゃーないと諦めいたのですが、最後の最後でこのサプライズは感動的!
素晴らしい雲海で雲の上の天国。先週のクズバ山は雲の下で、また違った剱岳を拝む事が出来ました。ホントに凄い場所〜
まぁ諦めずに登って来て本当に良かったです!
・立山と奥大日岳に続く尾根。
・カメラの露出がおかしくなって幻想的な絵に
・雲の上の大日岳山頂。登れて良かった〜!
・まるで雲の上に浮かぶ島の様です
・やっぱ北アルプスはグレイトです!
・久々の山頂ヌードル!なんでエヴァなん
雪渓を登った後は、もちろん下りも…
山頂でお話ししたオジ様達と、この雪渓を今度はどうやって下るべきか少し話しました。本来であれば大日小屋まで行き、少しでも緩やかなルートで下るのが安全そうですが、小屋方面へのトレースはありません。
と言う事でオジ様達は来た道をそのまま下って行かれました。
・ではワタシもこれを下るとしますか…
・一応護身用にピッケルに持ち替えてみた
・コエ〜、ミスれね〜
・結構まだ登ってくる方が。辛そう。分かります
・慣れれば滑りながらスイスイ下れて気持ちよか
・振り返ると大日岳!あの雪渓を登りました
雪原を抜け大日平小屋へ。後は速攻下るのみ
何事もなく雪渓を下りきると、雪原を抜けて大日平小屋へ。しかし雪原のルートが本気で分かり辛い。地図通りに進んだら道が雪解け水で水没してるし、適当に進んだら川にぶち当たり引き返す。気を抜けはすぐ藪漕ぎ。しかもガスでホワイトアウトして方角が分からず。みたいな。本気でウロウロしてしました。雪渓だけでなく、この雪原も地味に危険な匂いが。ピンクテープが欲しいところです。
途中で山頂で話したオジ様達に誘導して頂き助かりました(汗。
・大日平に近づくとまた真っ白。道にも迷うし
・雪が無くなればこっちのもん。やっぱガスガス
・下界は雲の中なんでしょうか
今回は色々と勉強になる登山でした
相変わらずの天気でなので速攻下山しました。戻ると今朝以上にお天気が斜め。帰りにせっかく称名滝を拝んで帰ろうと思ったのに本当に残念…。山頂で景色が見れただけマシですけど。
また来ますね〜
・下山完了〜。滝も見えず。朝より酷い天気
・でも登山口を出るとカップルと観光客だらけ
・無事に駐車場到着。15:00過ぎに帰って来れた
今回の登山は結構ハードなだけでなく色々と勉強になりました〜。
大雪渓登りの経験もつめましたし。ただの夏のロングコースならまだ気が楽ですが、ここまで雪の有無の差が激しいと装備のセレクトも難しくて結構厄介。
私は今回、機動性重視でスリーシーズンの軽量ブーツと10本爪アイゼンで挑んだので、雪渓の急な箇所ではなかなか手こずりましたし、正直足が雪で冷えて少し冷たかった…。反面雪が無くなるとラクちんでした。皆さん冬靴で12本アイゼンで登られていたので、逆に夏道は少しキツかったのではないでしょうか。
・なんだかんだでこの靴が一番地味で一番万能
私は普段あまり水を飲まない方ですが、結構ハードだったせいか2Lでもギリギリ。そこまで暑くもなく、ルートも長くなかったはずなのに。
・あーあ、水が空。2Lじゃ足りないって事か
今回初めて訪れた立山エリアは想像以上に自然が雄大で凄い場所!と言う事が判明。日本には色んな場所があるんですね。立山にはこれからもボチボチお世話になりたいと思うので、よろしくお願いします。
雪山はもうお腹いっぱいなので、いい加減アイゼンとピッケルを封印したいですけど。
ではでは