八ヶ岳 北横岳(標高2480m )
八ヶ岳 三ッ岳(標高2360m )
八ヶ岳 雨池山(標高2325m )
北横岳からの三ッ岳からの雨池山周回
登山日 2020/12/19(土)
総歩行距離 5.0km/累積標高↑370m↓370m
活動時間4:33
体力度★★☆☆☆←北横岳のみなら★1
危険度★★★☆☆←北横岳のみなら★1
絶景度★★★☆☆
※あくまで個人的な感想と計測
【コースタイム 登り】
山頂駅1:00→北横岳ヒュッテ0:25→北横岳山頂0:20→北横岳ヒュッテ0:40→三ッ岳Ⅲ峰1:00→雨池山0:35→山頂駅
トータル4:00
今回の結果 4:33
※結果のタイムは休憩時間も含む
【登山口へのアクセス】
車→中央自動車道諏訪ICから約50分
バス→JR東日本 中央線茅野駅下車アルピコ交通バス「北八ヶ岳ロープウェイ」行きで約60分
【地図等の詳細データはヤマップにて】
ログ無し
今回は靴慣らしでお気楽気分で北横岳へ
こんにちはー。イモショウです。
遂にドカッと雪が降りました〜!雪ってこんなにいきなり降って積もるもんなんですねー。
今回本当は谷川岳に行く予定でしたが、関越自動車道が雪で塞がったと言うニュースを見て急登行き先変更〜汗。先週に引き続き、天気がまだマシそうな八ヶ岳に行く事にしました!
今回の山登りは二つ目的がありまして、一つは新しくゲットした登山靴とアイゼンの雪山での試し履き。もう一つは初雪山で初心者のアー子さんの付き添い。と言う理由より今回はのんびりとユル山で決定です。
八ヶ岳のユル雪山と言えば北横岳〜。ちょうどいいタイミングでロープウェイの営業が再開されたばかりです。これはもう行くしかありません!(でもやっぱ八ヶ岳は富山から通し…汗)
・北八ヶ岳ロープウェイに到着〜。山が白い!
・ロープウェイで北横岳へ。既にキレイ
絶景の坪庭!芸術的な雪の樹林帯にうっとり
山頂駅に着くと風も強めで激サム!そして坪庭は雪で真っ白〜。
のんびりと準備して、アイゼン着けたり写真撮ったり、なんだかんだでスタートしたのは11:30。もう昼前やんか…。普通ではありえない開始時間ですが、北横岳はすぐに登れてしまうので本日はこれでオッケーなのです。ロープウェイの最終は16:00ですが、きっと余裕なはず。
見渡すと辺りの木々は雪でモコモコ〜。ハッキリ言って雪の芸術!そんなモコモコな銀世界に見惚れながら北横岳に向けて歩き始めたました〜。
・山頂駅は銀世界!寒すぎ。ではスタンバイ
・そしてスタート!11:30スタートって遅過ぎ
・新しい靴とアイゼンを初投入。慣らしです
・風強めですが、結構良いお天気
・本日のワールドマップ。北横岳へ
・北横岳へ続く白い道を行きます
・スノーモンスターと化しとります
・山肌が白くモコモコに〜
・ロープウェイ駅が遠ざかって行く
・めちゃキレイ過ぎて景色にうっとりです
しばらく雪原を歩くと登山口 そして雪の森へ
程よく冬の風が吹き荒れる中、雪原をゆっくりと進みました。真っ白で、とにかく景色が美しい。そしてだんだん森が近づいて来ると登山口の看板が現れます。そしてここからは緩やかな登りとなりながら雪の森の中へ。辺りの木々は雪に覆われてモコモコ〜。まるで雪の回廊を歩いているかの様な錯覚に陥ります。雪って本当に神秘的なんですね!
・山頂まで1時間なんてすぐ終わっちゃう〜汗
・雪の森のなかへ〜。凄いモコモコ感
・芸術的!
・やっぱ雪ってキレイやなぁ。神秘的やー
・どこを見ても絵になる〜
・こっちです!
・ずっと雪の緩い登りが続きます。幸せ〜
・青すぎる空と白のコントラスト
・そして久々の北横岳ヒュッテとうちゃこ
賑やかな北横岳ヒュッテ!そして森林限界へ
北横岳と言えば北横岳ヒュッテ。小屋の前は沢山の方が休憩して賑わってました〜。そして私達も少し休憩。
ここまで来れば山頂はもうすぐ。これまでは樹林帯で殆ど眺望ないですが、少し登ると森林限界となり視界が開け、八ヶ岳を北側から一望可能!
雲は多めでしたが、真っ白に染まった素晴らしい八ヶ岳を拝む事が出来ました〜!
・記念撮影!とても賑わってます
・そして雪のトンネルを抜けると
・森林限界を突破
・振り返るとめちゃくちゃ綺麗ですやん!
・そして北横岳南峰へ!景色に見惚れ中な僕
・山頂は南峰ではなく北峰でございます
・北峰は南峰からすぐそば、アレです
・登頂完了!なんか案の定すぐ着いた〜
北横岳登頂完了!そしてこれから
雪景色に見惚れていたらあっと言う間に山頂に着いてしまったような〜。ユルユル絶景雪山ハイクでした!
山頂からは目の前に巨大な蓼科山が。かなり風は強めなものの、過去北横岳に来た中で本日の景色がベストかもしれません!冬山って大体風は強いわけですし、かなりいい感じに冬を実感中〜。本当に来て大正解でした!
さてこれからどうするか。このままピストンするのも良いですが、あまりに登山の時間が短過ぎて正直かなり物足りない。もうちょい北横岳を堪能したい様な…。
アー子さんも本日が初めての雪山で、アイゼン歩行も初ですが予想以上に歩くのが上手い!チョット安心でした。せっかく来たし、ロープウェイの最終まで時間もあるのでもう少しレベルアップした雪のルートを歩いてみても良いかも!と、
いつもの癖でサブプランを練り始める私…。
・山頂はなかなか風が強くて寒め
・蓼科山が素晴らしい!行きたいなぁ〜
・ではのんびり戻りましょう〜
・ウルトラ絶景!地吹雪の幕がナイスです
・このままでは終わってしまう…
雪と岩の要塞 三ッ岳に行く事に
私はアー子さんとの相談の結果、サブプランを発動する事にしました!サブプランは、そのまま山頂駅に戻るのではなく、北横岳ヒュッテ辺りの分岐から三ッ岳に向かい雨池山を経てロープウェイへ戻るルート。
正直このルートも距離的は大した事ないのですが、問題は三ッ岳越え。三ッ岳はバリバリの岩場地帯です。私は過去に冬に一度行った事ありますが、かなりスリリングだった記憶が。せっかくだからアー子さんに雪の岩場歩きも堪能して頂こうと、提案した次第。
でも記憶が曖昧ですが、まあまあ危険だった様な気も…。うーん、私だけならともかく、雪山の初心者の方を連れて行ってしまって本当に良いのだろうか。でも私が細心の注意を払ってサポートすれば行けない事もない様な。本当にヤバそうなら引き返せは良い訳だし…。まだ時間あるし。でも三ッ岳ルートに行けば恐らく時間の余裕は殆ど無くなってしまう。
でもアー子さん的ににも挑戦してみたいと言っているワケだし。とりあえず行ってみるかと。
そして様々な不安要素を考えながら私達は三ッ岳に向かって歩き出しました。三ッ岳へのルートに入ると、あれだけいた人が一気にゼロになりました。登山道の雪も厚くズボズボ…。薄っすらとトレースはありましたが、一気に歩き辛くなりペースダウン。北横岳を登る人は普通は三ッ岳には行かない。行くのは物好きぐらい。と言う事が判明。
・下山中に物々しい三ッ岳がヒョッコリ
・行くべきか。初心者のアー子さんがいるし…
・相談の結果、行く事に。では頑張りましょー
・図解三ッ岳。まあまあ大回りルート
・しょっぱなかならドカ雪でズボズボやん
・あんなに人いたのに誰も来ません
・殆ど人が歩いた形跡無し…。歩きづらし
・北横岳が遠ざかって行く〜サヨウナラ
・雪の岩の要塞、三ッ岳に接近中…息を飲む
・遂に来てしまった〜。厳つ過ぎでは!
そしていよいよ三ッ岳の試練開始!
私の山アルアル。いつも、ちょっとチャレンジんぐなルートに向かっていると、誰かが諦めて引き返して来る。今回も例に漏れず…。
軽装でトレラン系でチェーンスパイクな男性が三ッ岳から戻って来ました。なんだ、他にも人居たのか。と少し安心していると、
「雪の三ッ岳はやっぱ私には無理です。凄い鎖場あるし、あんなの冬の宝剣岳と変わらない。僕はこう言うの苦手なんですよね〜」
とか言いながら北横岳ヒュッテの方に戻って行きました。絶句する私。えっ、三ッ岳ってそんなに大変な山だったっけ?やはり記憶が曖昧。
でもやはり問題はアー子さんなんだろうなぁ。どうするべきか…。と、目の前に厳つ過ぎる三ッ岳が出現!そのビジュアルにちょっとビビる。そしてそのヤバい鎖場が見えます。確かにこの鎖場はヤバい…と、一瞬で察しました。西穂の独標ぐらいの雪の岩壁?アー子さんはまず無理やろうなぁーと、行くのやめようか迷ったけど、とりあえずまずは私が先に登り、岩壁の先がどうなっているのか偵察にへ向かいました。岩壁の上にはすぐに第三峰のピークがありました。とりあえず一旦下りて、アー子さんに岩壁の進み方を指南します。まあまあ苦戦しましたが、なんとか岩壁を登り何とか上へ!第三峰に到着です〜。(実はこの鎖場、巻道があったみたいです。汗)
・早速ヤバい鎖場。アー子さん登れるんかね
・なんとか登れた(汗。結構苦戦…
・三ッ岳の第三峰。あとニと一が待ってます
第一峰へのルートはさらなる試練
最初の岩壁を登ってしまえばもうあんな場所は無いはずでは。後はそんなに大変では無かったかもと言う記憶が(やはり記憶が曖昧)。この先は岩場の上を歩いて行くだけです。特に登りもない。多分。
しかし、再び進み出すと予想外の展開が。それは前回来た時より明らかに雪が多い事…。実はこの岩場は岩と岩の間に大小の空洞が多数存在し、中に人がスッポリ入ってしまう程の穴もあります。その穴がフワフワ雪で殆ど塞がってしまっている。それは正に天然の落とし穴…。雪でルートも岩の凹凸も殆ど分からなくなってしまってるわけで。
ピッケルを構え、ルーファイしながら慎重に足場を探って進行方向を確認し、ルートを確保してからアー子さんに指示し、来るのを待つ。それの繰り返し。全然前に進みません…汗。
もういよいよ引き返せそうにないし、この調子で進んだらロープウェイの時間マジでヤバんじゃないか…。
そして色々な意味で来た事を本気で後悔し始めました。北横岳の時のホンワカムードと状況が一変。アー子さんは雪も岩場も不慣れなのに、こんな仕打ちに付き合わされて良く頑張ってます。こう言う状況になったのも、ほぼ私のせいかもしれません。
泣けるぐらい素晴らしい景色に励まされながら、なんだかんだで数々の難所を越えて第一峰へ辿り着きました。
・素晴らしい景色。さぁこれからどうする?
・先に進むが、雪が多くてルートが不明
・しかも雪の下は空洞だらけ。落とし穴です
・アー子さんも奮闘中。今のとこ無事
・落とし穴を探りながらの岩場歩きは続く…
・なんとか第ニ峰へ!
・こんなに雪があるなんて。全然前に進まん
・やっと第一峰が見えた。早く抜けなければ
・振り返ると第三と第ニ峰。正直カッコいい
・まあまあ心身が疲弊。予想以上に過酷
・やっと第一峰!ここまで来れば〜
・後は雨池を眺めながら一気に下る!
・かなりの激下りなのでピッケルで慎重に
・無傷で三ッ岳を越えました!良かった〜汗
ロープウェイに向けて雨池山をダッシュ!
遂に無事に三ッ岳をクリアすることが出来ました〜!本当にヒヤヒヤでした…。予想以上に時間はかかりましたけど。
三ッ岳を越えればもう危険な場所はありません!雨池山は一般的な山道です。そんなに標高差も無いのですぐに登れてしまうはず。
しかし次なる試練が。それはロープウェイの最終の時間。普通に考えたら完全にショートしていて、通常ならもう完全に間に合いません。
でもダッシュで頑張れば奇跡が起きるかもしれない!雨池山をひたすら無心で登り切り、下りはダッシュ〜。雨池山を下った後、それでも間に合わないと思い、私はアー子さんを残してアイゼンで走り出します…。
私がだけでもなんとかロープウェイに間に合えば、駅の人にお願いすれば少しぐらい出発を待ってくれるかもしれない。と言う無茶苦茶な作戦。
そして私はヘロヘロになりながら最終3分前にロープウェイ駅へ!駅員さんが駅の前から私に手を振ってました(涙。こんなにアイゼンで走った事ない!とりあえず間に合った良かった〜。
駅員さんに事情を説明したら出発を待ってもらい、5分後ぐらいに無事なアー子さんも到着。なんとかロープウェイに乗る事が出来ました!結局最終便は10分ぐらい遅れて出発。ロープウェイ駅の方には本当に感謝ですし、待たせてしまった他の乗客の方には申し訳ない事をしました。スミマセン…。
でも本当に間に合って良かった。もし私1人なら諦めてスキー場のゲレンデを歩いて下っていたかもですね。
・まだ雨池山登りが待ってます。残り時間が…
・ひたすら雪の樹林帯を登る。焦って来た
・雨池山山頂。最終まで30分きってる…絶望
・あ〜、もうロープウェイ間に合わん!涙
・諦めずに走る!私だけでも先に間に合えば
・縞枯山荘通過!アー子さんも諦めないで
・最終3分前にロープウェイへ!間に合った!
・無事にロープウェイへ!本当に良かった〜涙
今回は雪山では色々な事を学んだ
今回はのんびりとユル山ハイクのはずがとんでも無い展開へ。本当に私はどうしようもないやつだとつくづく反省です…。
いつも基本ソロで、無茶な日帰りばっかやって来ましたし、最近は一緒に登る人も屈強な方が多く、正直感覚がマヒしてしまっていたのかもしれません。雪山も岩場慣れしてない人を連れて危険な岩場に行ってしまうなんて。
こんなに相手の安全を気遣い、細心の注意を払いながら山を登ったのは初めてかもしれない。う〜ん、確かにこれまでとは違った難しさや大変さが。今回の山登りは私にとって色々な意味でかなり勉強になりました。アー子さんには本当に申し訳ない事をさせてしまったし、色々の勉強もさせてもらい感謝です!
でも雪山の景色は本当に素晴らしい!北横岳は本当にサイコーでした!もっともっと雪山に登りたいと、私の欲求は高まるばかり〜
・凍ったお茶にピッケルで穴を開けて飲む