昼闇山(標高1840m)
焼山温泉からのピストンルート
登山日 2021/4/11(土)
総歩行距離 15.1km/累積標高差↑1618m↓1618m
体力度★★★★☆
危険度★★★★★
絶景度★★★★★
※あくまで個人的な感想と計測
【コースタイム 】
・登りCT 不明→結果 5:10
・下りCT 不明→結果 3:20
・トータルCT不明 →結果 8:30
※結果のタイムは休憩時間も含む
【登山口へのアクセス】
焼山温泉清風館と言う休業中のホテルの駐車場に車を駐車してスタートします。一般道では無いので地図もないですし、登山口らしき登山口はないので道を間違えない様にご注意を。駐車場は結構広いです。北陸自動車道の糸魚川インターから車で30分ぐらいです。
【今日の温泉】
笹倉温泉 竜雲荘 850円
休業中の焼山温泉の近くにある温泉旅館でなかなか上品で立派なとこでした!店員さんの対応もとても丁寧〜。お湯もとてもいい感じでナトリウム炭酸水素塩泉で肌がツルツルになる系。男女で中の構成が違うらしく、私が入った時は大浴場と半屋外の檜風呂でした。入れ替え制のもう一方には露天もあるみたい。別の場所に千寿荘展望風呂と言う板張りの風呂もあったみたいですが、気づかずに上がってしまったので、また次回の楽しみにとっておきます〜。日帰りと言わず、かなり泊まってみたい旅館でした!
https://www.sasakura-onsen.com/
【地図等の詳細データはヤマップにて】
作成中
【登山レポート】
とある日、突然ヒデ隊長から山登りのお誘いが〜。
ヒデ隊長は長野な人なので、長野の山かなぁと思ったら何故か新潟の糸魚川辺りの山に行こうとの事でした。私は新潟の山は殆ど登ったことが無く、有名な奴以外は正直良く分かりません。なので、白馬の北部辺りとか朝日岳の界隈かなと勝手に思ってました。が、
そしたら行き先は「昼闇山」とのこと。知らないし、読めないし、めちゃ怪しいし…。
調べてみると「ひるくらやま」と読むらしく。なるほど、完全に当て字ですね(汗。しかもなんとここ、2000mアンダーの1800m程度の山ですが、積雪期しか入れない冬限定の山だったのです(そんな山あるんや…)。バックカントリーの人が好んで登るらしいカルトなお山みたいで。なんと言うマニアックさ!こんな山をセレクトするなんて流石はヒデ隊長!
ちなみにヒデ隊長も登った事がなく初めてみたい。遠方から遥々新潟のマニアックな山にわざわざ来るわけですからよっぽど面白い山に違いありません。今回は標高も低いから今回はそんなに大変な登山にならないだろうなとチョット気を抜いて安心してましたが、実は色々な意味でとんでもないお山でした〜(汗
・糸魚川エリアに山登りに来るのはお初。富山とは違った山々のお出迎えでとても新鮮気分
・AM5:40 焼山温泉(休業中)の駐車場からスタートです。駐車場には既にバックカントリーらしき方の車が2、3台
・凍りまくりのツルツルの田んぼ道を進むと目的地の昼闇山が見えて来ました〜。見た感じ予想以上に遠くて、予想以上に立派でアルプスみたいでビックリです!
・そしてワイルドな林道の入口へ
・長い長い林道歩き開始〜
・立派な砂防
・橋を渡ります
・なんと言うパワー!神の仕業か
・だんだん登りがキツくなって来ました。ピンクリボンとか一切ないので、どこを進むかはご注意を
・綺麗な朝日〜
・林が開けると阿弥陀山と烏帽子岳と言うカッコイイ感じの山がお出迎え。もう低山の景色ではないですね
・林道を抜けたみたい。綺麗な場所で気持ち良過ぎ!
・自分達以外誰もいなくてとても静か。この先から昼闇谷と言うところに入って行きます。
・本当に静かで素晴らしいとこ
・昼闇谷を行く。どうやら雪で埋まった川の上を歩いてるみたいです。底が抜けません様に…。そしてその先に昼闇山が
・時折横の崖から小石がカタカタと音を立てて落ちてくる…
・ルート上にはそこら中に落石だらけ。鹿の死骸とかもあるしなんだかヤバい場所です。早く通過しないと〜
・谷を抜けると前方にワンダフルなカールが出現!どうやら昼闇カールと言うみたいです。カールに直接向かわずに(あんなの登れん)、谷間を右手に向かってアケビ平に向かい巻いて進みます。
・ていうか登りがエスカレート。一気にキツくなりました。景色も広大
・直登中のヒデ隊長〜
・昼闇カールが凄すぎですやん!ゴールはあの稜線の上ですがめちゃくちゃ遠いし…。あの山本当に1800mの山なん?もっともっと高く見えるけど
・途切れない急登&ひたすら直登。そろそろピッケルに持ち替えた方が安全な気もして来た
・雄大なカールに見惚れながら〜
・振り返ると後方に三、四人のバックカントリーの人達が。他にも登ってる人いたんですね。スキーでこんな坂を良く登れますね〜
・ただでさえ急な直登を登って来たのに、更にエグい壁みたいな坂が出現…。稜線上に出るにはここを登りきるしか無さそう
・カールをバックに黙々と登るヒデ隊長!
・振り返ると凄い景色だし〜
・直登の勾配凄すぎなので、さらに右手に巻き気味のルートに変更。それでもキツつい…、しんどすぎっす
・エグ坂(汗。バックカントリーの人はなんでこんな坂登れるだろ…。雪崩起きなきゃいいけど
・怒涛の急登地獄を超えてやっとで稜線上へ!1600m地点の広々とした台地です。するとご褒美の様な北アルプス方面の大絶景がお出迎え〜。ナイスすぎ
・振り返ると日本海も一望!海の前に目立つ山は鉾ヶ岳と権現岳だとか。いや〜ぁ、本当に素晴らしい場所
・喜ぶのも束の間、昼闇山はまだまだ上方。そして山頂に続く稜線を見て愕然…。
稜線は雪と雪庇の塊で、急すぎて見るからに斜度もエグい。普通の稜線ではないのは一目で理解出来ました。かなりデンジャラスで怪しげな香りが漂ってます。しかもルート上にデカイ亀裂みたいなのも見えるし、本当にコレ登るの?って言うのが正直な感想…
ヒデ隊長も、登頂はもしかしたら無理なんじゃない?と弱気…。トレースもないし下手したら雪庇が落ちたり、雪崩そうにも見えるし、亀裂もどデカいからあそこは多分越えられないでしょ、との事。
後から来たバックカントリーのに人に山頂に行くかと聞いたら、山頂には行かず多分亀裂の手前でドロップするとの事。ココは十分に山頂っぽいし無理して行く必要もないかと言うムードへ
・引き返すのもなんなので、とりあえず行けるとこまで行ってみようと言うパターン。せっかく苦労して稜線に出たワケですしね
・稜線上から南側が凄い景色!北アルプスだけでなく左端に見える雨飾山も白くてカッコイイ
・分かっていたけど無茶苦茶急。ソロなら間違い無く不安になってる
・稜線の真ん中は雪崩そうなので端の木が生えてる辺りを辿って登って行く。ルーファイはヒデ隊長にお任せ〜。流石頼れる男!
・なんか凄い場所登ってますが?結構緊張
・下から見えた巨大亀裂に到着。これは亀裂と言うより雪庇?そしてここを超えるのはやっぱ無理!さあどうする
・直で山頂目指すのは非常にヤバそうなんで、尾根の南側に回り込み、薮を進む事にしました
・回り込むと藪だらけ。普通の藪漕ぎなら別にいんですが、問題はその斜面の斜度。藪漕ぎ+デンジャラストラバース !なんて斬新なんでしょう。こんなん初〜
・この左手が核心部の長い長い雪壁登り。まあまあやばくて写真撮れませんでした…(坂の様子は帰りの写真で)
・核心部を登りきると再び尾根上へ!もう危険は無さそうで、ここをひたすら登れば多分山頂〜
・山頂に近づくと突然目の前に巨大な火打岳と焼山が!あまりのデカさにビックリ
・遂に昼闇山登頂へ!どうなるかと思いましたが何とか登れて良かった〜!案の定標柱も何も無い。埋まってるのかも知れませんけど、夏登れない山だからきっと何もないんでしょうね
・ていうか凄い眺望なんですけど!右の富士山的な奴が火山の焼山。左の尖ってる奴が火打岳。特に焼山の迫力が凄すぎ!てっぺんから噴煙出てるし
・横に目をやると手前に見える大きな山が去年の秋に登った雨飾山。その背後には北アルプスが南部から北部まで全部見えてるし〜
・更に振り返ると、登る時に見えてた阿弥陀山と烏帽子岳。そしてその背後にどこまでも広がる日本海
・新潟方面に沢山の山が。こっち方面も色々登ってみたいし
・とりあえず焼山と火打と記念撮影!
・ヒデ隊長もめちゃいい感じですやん!
・それではそのまま絶景ランチへ。二人で貸し切り状態で、この絶景でなんと言う贅沢さなんでしょう
・今日は私もラーメン持って来ましたよ!
・雨飾と北アルプスをバックにいい感じの写真を撮ってもらいました。背後に広がる後立山は何かの伏線か…
・名残惜しいけどそろそろ帰りますか。雪庇から右側が昼闇カールですね
・ギリギリまで雪庇に接近中。コワッ!
・帰ろうとしたら、下で会ったバックカントリーの方が一名だけ登ってこられました。てかどうやってここまで来たんだろう…。ただ者ではないですね。本日の登頂者は恐らく我々を含めて三名かも
・帰りはもちろんまたヒヤヒヤの薮トラバース ゾーンへ…。薮邪魔だけどいざと言う時に掴めるので逆に安心だったり
・核心部のトラバース からの壁下り。落ちたら結構下まで行っちゃうかも。登りは雪が固かったですが、帰りはユルユルでチョイコワ
・絶景を見ながら急登を慎重に下って行く。頼むから雪崩起きませんよーに
・なんかこの木凄い事になってる
・昼闇山はとにかく雪庇がワイルド。新潟って本当に豪雪地帯なんですね
・1600m台地に無事に戻って来れた〜。一安心
・サラバ昼闇山!グレイト過ぎる山でした
・急坂をどんどん下ります。てかスゲーとこ登って来たと感心。ちょっと怖いし。バックカントリーの人はこれを滑りに来てんですね〜
・振り返ると太陽。日焼けがヤバいなぁ
・凄い斜度
・慎重派のヒデ隊長
・なんとかカールを下りて来ました
・アケビ平でさっきのバックカントリー軍団がキャンプしてました。泊まるんですね(今日日曜ですけど)
・尻で昼闇谷へ滑り込む〜
・なんか来た時より落石増えてない?ここ絶対ヤバい場所だよね(汗
・芸術的な昼闇谷。後は特に危険も無く延々と林道を歩くだけ
・暑かったせいか、なんといつもは1Lで充分だった水が切れてしまい、長い林道で喉の渇きに苦しむハメに…。雪は残雪で汚いから食べれないし。次からもっと水が必要です
・ふきのとう生えまくり
・春っぽい写真
・リトルドラゴンアイ
・林道を抜けました〜。ゴールは目前。喉乾きすぎで早く炭酸プリーズ!
・昼闇山があんなに遠くに
・無事にゴール!素晴らしい山旅でした〜
・焼山温泉は休業中なので、その近くにある笹倉温泉へ。日焼けがヤバ過ぎて顔が真っ赤激痛…。また火傷モードです。日焼け止め塗る癖がついてないから本当にダメな奴です。会社行くのが恥ずかしい…
今回はヒデ隊長に予想以上にいい感じの山に連れて行ってもらいラッキーでした!週末どこ行くか迷ってたので本当にサンクスです。昼闇山なんて怪しい名前の山は一人だったら絶対行かないですよね。人が近づきにくい山だからこそ、見た事のない凄い景色が見れるんだなぁ実感。でもその分リスクもあるわけで。
今年は冬期限定を幾つか登ってますが、ハードで危険な冬期ルートなんて何でわざわざ登る必要がと思ってましたが、この時期でしか味わえない体験や光景が待っているからなのかと理解出来てきました。
今シーズンは昨年以上に色々な雪山を体験出来ていて本当に嬉しい限り!雪山も色々経験して大分登り慣れて来たしそこそこレベルアップ出来たかも?でも慢心は禁物ですね〜
ではでは