北ノ俣岳(標高2661m )
赤木岳(標高2622m)
折立登山口からのピストンルート
登山日 2021/6/20(日)
総歩行距離 29.6km/累積標高差↑2420m↓2420m
体力度★★★★★
危険度★★★☆☆
絶景度★★★★★
※あくまで個人的な感想と計測
【コースタイム 】
折立登山口→太郎平小屋→北ノ俣岳→赤木岳→黒部五郎岳山頂(ピストン)
・登りCT8:30 →結果7:05
・下りCT7:30 →結果6:10
・トータルCT16:00 →結果13:15
※結果のタイムは休憩時間も含む
【登山口へのアクセス】
車で立山ICから80分。立山方面へ向かい、有峰林道(有料往復1900円)を通って折立キャンプ場へ。有峰林道ゲートは7:00〜20:00通行可能。でも入る場合は19:00までらしいです。前日入りする場合はご注意を
【今日の温泉】
満天の湯 魚津店 750円
行きつけのスーパー銭湯。会員だと650円で入れます。(もちろん私は会員)今回はミラクルハード登山だったので、ちゃんとした温泉の湯に浸かって体を治癒したかったのですが、サウナと電気風呂で無理矢理体を回復させました。電気風呂の腰マッサージがとても効くので
http://www.manten-yu.co.jp/uozu/
【地図等の詳細データはヤマップにて】
https://yamap.com/activities/11821162
【登山レポート】
一体いくつピークを越えて来たんだろう
私は最後の名もなきピークの頂上で大きな岩に腰を下ろし、深く肩を落としながら今日の登山の過酷さを改めて実感しました。とにかくここまで長い道のりだったわけで。でもそれは最初から分かりきった事だったし覚悟の上。長いだけならまだ良かったけど、問題はその距離よりも尾根上に点在する大小の幾つものピークだったのかもしれない。果てしなく続く尾根に登り返しの連続。今回はちゃんと対策をとってきたせいか、最近ありがちな急な体調や足の不調は起きてないものの、純粋に大量の体力を消耗してしまい、立ち上がる気が全く起きない。
目の前には黒部五郎岳山頂直下の壁の様な長く高い急登が立ちはだかっており、この急登をなんとか登りきる事を心配しなければならないんだけど、それよりも帰りにまたこの長い長い凸凹の尾根を戻らなければならない事の方が遥かに気がかりだった。フラフラになりながらまたあの尾根を登ったり下ったりしている自分を想像するのがちょっと怖い。
今回は本当に悩みました。今日たまたま晴れそうだから、少し辛めなトレーニングがてら薬師岳に行こうと思っていたわけで。以前から行って見たかった黒部五郎岳とどっちに向かうか太郎平の分岐までずっと悩み続けた挙句、また欲望に任せて辛い方を選択してしまった。いつものパターンだ。山でどんなに辛い思いをしても、絶望しても下山すれば次の日には忘れてしまっている。
これからなんとか山頂を目指し、帰りも間違いなくとんでもない試練が待ってそうだけど、ここまで来てしまったらどうしようもないワケだし、景色もとんでもなく雄大で美しいワケだし、考えても悩んでもどうしようもないワケだし、なんとか下山してフロに入って、牛丼の大盛り食って、家に帰って9%のチューハイを一気飲みして、バタっと眠り、また次の日には忘れてれしまおう!と妄想しながら、私は再び山頂に向けて歩き始めました。
・AM3:40 折立キャンプ場をスタート。前日入りしてる人や、昨日から山に入っている人の車が結構います。
・お久しぶりの登山口
・闇、ガス、そして小雨
・ひたすら登っていると空が!
・樹林帯を抜けると薬師岳がお出迎え。この辺りまで来ると折立って感じがする
・朝焼けの立山
・チングルマがいっぱい
・雲がいい感じ!雲海に期待していい?
・昨年整備の工事してた道が綺麗になってる
・明るくなって剱岳も!
・今年まだ行けてない白山も〜
・ダイアモンド薬師!
・やっぱ太郎平までなげ〜。薬師に行くか五郎に行くか、ひたすら葛藤ウォーク
・そりゃ、当然雪渓もありますよね。意外と凍ってて硬い。
・やっとで太郎平小屋に。結構疲れてしまった…。どっちに行くか早く結論出さないと…
・AM6:00 太郎平小屋。営業してます。何人か出発の準備をしていたり、私に続いて何人か登山者が到着しました。
・地味にトイレに行きたかったから助かりました。全然臭くなくて綺麗過ぎ〜
・で、薬師と五郎どっちに行くん?
・左側は薬師へ。小屋から出て来たトレラン夫婦を除き、全員薬師に向かいました。
・そして右は黒部五郎。真ん中に見えるピークです。意外近そうに見えるのは罠なので注意
・太郎から五郎まで約10km。薬師まで5km。倍ですね…。ちなみに折立から太郎まで既に5km登ってます。
で、どうすんのよ
・気づくと五郎へ向かってた。まー過去の事例から言っても、こうなるよね(汗。どうなっても自業自得と言う事で
・意外と寒い
・雪渓ゾーン開始。とりあえずツボ足で
・名もなきピークに着
・太郎山と太郎平方面。もうこんなに尾根を歩いて来たのかと感心
・次に目指すは北ノ俣岳
・ハイマツ帯を抜けると延々と雪渓歩き。危なくは無いけど、どんどんスタミナを吸い取られる…
・槍サマが!
・結構登らされて来たけど、もうちょいで北ノ俣の山頂のはず
・AM7:45 北ノ俣岳に到着〜。正直クソ疲れた…(汗。結構達成感あるし、ここで帰ってもいいぐらいです。今帰ると時間的にいい感じ。でも引き返すわけないからとりあえずちょっと休んでなんか食べなければ。
この後、数人の健脚達が日帰りで黒部五郎を目指してましたが、折立から来たのは私とトレラン夫婦のみで後は全員、飛騨側の飛越登山口から登ってきて北ノ俣を経由して行くみたいです。
・近そうで全然接近してくれない五郎ちゃん。そして折角登ったのに何故かドバーっと下らされる
・目の前に謎の岩山が。またあれを登るんかい
・岩山の正体は赤木岳。巨大岩の塊で歩き辛過ぎ
・そしてまた雪渓を歩かされて
・またもやドガーっと下らされる。そしてまた目の前にピークが…
・クッソー!ゴローが全然近づかんし、またどうでもいいピークを登らなあかんし
・ハァハァ、私、もう結構キテます…。純粋に辛過ぎる
・AM9:20 最後の名もなきピークの山頂へ。ここまでの道のりが辛過ぎて、思わず座り込みました。やっとで目の前に黒部五郎が。そして山頂の手前にはとんでもない急登が…
・色々とキツいけど、ガマンしてまずはなんとか山頂まで行ってしまおう
・うわぁぁ…
・閉店ガラガラって感じで凄い勢いでガスった…
・ハンパない…、先生、ボク辛いです
・振り返ると苦労して歩いて来た尾根が!またこれを歩いて帰ると思うと心が…ポキッ
・かなり登ったはずだけど、山頂が見えない。ハァハァ…
・今年こそは水晶と赤牛に行きたいけど。こんな体力ではダメやろ
・ハァハァ、ハァハァ…
・やっとで山頂が〜!
・AM10:30 そして感動の登頂完了〜日本百名山52座目!ヤバい、辛過ぎて若干吐きそうやし、倒れそう〜
・水晶をバックにグレイトな景色!やっぱ北アルプスすげーっすわ。向こう側から黒部五郎のカールを見たかった〜
・岩場に横になるが、時間に決して余裕があるワケではなく、とっと昼飯食べて下山しないと。
・本日初投入のおニュウのトレッキングシューズ〜。優秀過ぎてノートラブルで助かりました。雪解け水と雪渓だらけなので、トレランシューズで来なくて本当に良かった
・なんか岩場にいる⁉︎
・なんとオコジョファミリーでした〜。4匹で行動してまっせ。小動物好きの私にはたまりません〜
・夏は三俣蓮華岳の方からこのカールを登ってみたいのです
・AM11:10 しばらく動きたくないけど、夜7時までに登山口なら戻らないとゲートが閉まるのでボチボチ帰ります
・バカみたいな急登も下りはあっちゅーま
・サラバゴロー!当分来たくないけど、また夏にらなったらまた行きたくなってると思う。多分
・そして再び試練の始まり…。頼むから力尽きて倒れるのだけは勘弁してくれ
・行きより登ってる気がしますが気のせい?
・行きより雪渓ゾーン&雪渓登りが多い気がする…
・マジでしんどい。ピークにたどり着く度にしばらく座り込んで休息しながら
・キリがない…。泣けて来る
・ハクサンイチゲに癒されてみたり
・何かに向かって鳴きまくる雷鳥
・うぅぅぅ、どんだけー
・PM13:35 やっとで北ノ俣に戻って来た。再び長めの休憩でなんとか体力を…。食料と水を多めに持って来ておいて良かった〜
・ゴローがあんなに遠くに。そう言えば、右側に見える笠ヶ岳にもこの夏は行かなければ…。未踏の山はもう手強いのしか残ってない
・北ノ俣から太郎までもハデに長く感じる
・太郎まで、もうちょいや〜。なんとかもってくれい!
・そして何故か太郎山に寄り道
・PM14:50 太郎平に戻って来れた〜(涙!
これで終わりならバンバンザイなんだけど、更にここから5kmも下らなければ帰れない…。明日が仕事じゃ無かったら小屋に泊まりたいぐらいで…
・小屋でキリンレモンをゲット!こいつでどれだけスタミナと気力を回復出来るかがポイント
・なんと小屋でSNSのフォロワーさんに話しかけられて折立登山口までご一緒することに〜。あんなに辛かったのに、おしゃべりしながら下りてたらあっと言う間でした〜
・次来る時は今度こそ薬師です!今日ほど苦しく無い事を祈る
・17:10 そして無事に下山完了!マジで疲れた〜
またもや半分勢いで挑んだ黒部五郎まで往復30kmの旅。特にそこまで危険箇所もなく、身体的にも大きなトラブルもなく、ただ長い尾根を登ったり下りたりて、雪渓にも体力を奪われながら、大絶景に囲まれながらひたすらスタミナ消耗との戦い。なんか久々にソロで凄く頑張ったって感じがする。
とんでもない疲労感で帰りの運転も倒れそうなぐらい辛くて危なくて、もう二度とこんなのやるか!ってぶつぶつ言いながら帰ったけど、このブログをまとめている今は本当に楽しかったなぁとシミジミ。また行きたいなーと思っている自分が。思い出は美化され、あの地獄の様な辛さはオブラートで包まれて既に記憶から消えようとしています。
もしまた行くなら、新穂高の方から双六経由でカール側から登って見たいです〜。減量してもっと体力をつけて、夏に備えないとですね!
ではでは