今日も山を登って来ました

山登りへの思いやレポートを写真で紹介するブログです

ジャンダルムに天使なんていない

ジャンダム(標高3163m )

奥穂高岳(標高3190m 日本百名山

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上高地から岳沢周回ルート

登山日 2021/8/8(日)

総歩行距離 13.1km/累積標高↑1875m↓1875m

活動時間10:19

体力度★★★★★

危険度★★★★★

絶景度★★★★★

※あくまで個人的な感想と計測

 

【コースタイム 】

上高地→岳沢小屋→重太郎新道→紀美子平→吊り尾根→奥穂高岳→馬の背→ロバの耳→天狗のコル→天狗沢→岳沢小屋→上高地

・登りCT7:43 →結果6:00

・下りCT不明 →結果3:35

・トータルCT不明 →結果9:35

※結果のタイムは休憩時間も含む

 

【登山口へのアクセス】

長野側の沢渡バスターミナルか飛騨側の平湯あかんだなバスターミナルからシャトルバス(往復2400円)で上高地へ。40分ぐらい。それかタクシー(片道4600円)でも行けます。バスの行きと帰りの時間にはご注意を。場所や日よって異なるみたいです。要確認

 

【今日の温泉】

満天の湯 魚津店 750円

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行きつけの富山魚津のスーパー銭湯。せっかく奥飛騨まで行って、ビックな目標を達成したんだからいい温泉でも入ればいいのに、相方のテラさんはここが大好きで、富山に帰ってから風呂に入りたいとの事でまたここへ。私も大好きで第二の風呂みたいになってるんで、全然問題ないのです。風呂入ってすぐに家に帰れるのは確かに嬉しい。やっぱここのサウナと水風呂と電気風呂が大好きです

http://www.manten-yu.co.jp/uozu/

 

【地図等の詳細データはヤマップにて】

https://yamap.com/activities/12535225

 

 

ジャンダルムに天使なんていない

 

人間は平等ではない。薄めのハイボールを飲みながらオリンピックの中継を見ていてつくづくそう感じた。

今年に入って何故か結構太ってしまった事もあり、ランニングの回数を増やしてみたけど、何回走っても全然ラクにならないし、全く早くもならない。食事にも多少気は使っているのに、体重もそんなに減る気配をもなく。むしろ去年の方が早く走れたし、痩せてたんじゃないかと思えてくる。山を登っていても最近すぐに疲れるし、挙句の果てに最近膝が少し痛む様になって来た。しかも腿もつりやすくなってしまった。確かに去年も頑張ってたっていうのは認めるけど、なんか腑に落ちない。一つ年を重ねると体はこうも衰えてしまうのだろうか。

頑張れば報われる、コツさえ掴めば成功するとか言うけど、そんなわけないよね。もしそうだったらみんなオリンピック選手になってるし、金持ちになってるよ。体力の無い人、運動が苦手な人に、運動しないからだとか努力してないからだと言ったり、太ってる人に食べすぎだとか自己管理がなってないと決めつけたいのも分かるけど、世の中には努力しててもどうしようもない人もいるわけで。逆に普段ほとんど体を動かしてなくても早く走れる人や、山をスイスイ登ってしまう人もいるし、大食い女王みたいに食っても食っても太らない人もいる。こんなのが平等であるワケがない。人は生まれた瞬間からある程度能力や役割が決定しているのだと、最近思えてならない。

今年こそ行かねばと思っていたジャダルム。あんなとこ本当に登れるのかって言う不安と、どうせ行くならなんとか日帰りでと思っていた事が地味に敷居を上げていた。去年以上に減量して、ランニングも4分/km台が楽勝な感じになってたら行こうと思ってたけど、現実は全然そうはならなくて、なかなか行こうって言う気にさせてくれない。この夏は去年以上にバリバリと色々な山を歩きまわろうとあれだけ意気込んでいたのに、そのモチベーションがどんどん下がって行くのを感じる今日この頃。

 

奥穂高岳に来たのはこれで2回目。去年の夏の終わりに、憧れの奥穂に遂に登れたと言う喜びと達成感で心の底から満たされていた。その時、深いガスの中から魔王の城のごとく突然現れたジャンダルムを見て、なんだあれはと息を飲んだし、実はこんなにも奥穂から近かったのかと言う事が分かり驚いた。時間も水の残量も多少余裕があったので、いつもの自分ならその誘惑に誘われてすぐに飛んでいってしまうとこだけど、何故かその時はそう言う発想にはならず、大人しく来た道を引き返すことに。あの威圧的で禍々しい山容を目の当たりにして、まだ時期じゃないと感じたのをはっきりと覚えている。

私はその後ジャンダルムについてネットの記事やSNSで色々と調べた。やはり危険で普通では無い山と言う事は良く分かったんだけど、少し気になったのは、パッと見普通のおじさんやおばさん、山に慣れて無さそうな若者が、お馴染みの天使レリーフを嬉しそうに掲げて笑顔で写真をアップしているのを何回も見たこと。「夢が叶いました!」「念願のジャンダルムに登れました!」「やっと天使に会えました!」とか言うコメント付きで。あの時に奥穂から見たあの場所は、実は意外と誰でも行けてしまうところなのだろうか。

 

奥穂への道のりは相変わらずキツかったけど、更にその先のジャンダルムまでの道のりは別の意味で容易では無かった。奥穂の山頂からジャンダルムに繋がる稜線に入った瞬間に岩の様子が変わり、辺りの空気も変わった。まるで魔王の城に入ったかの様に。風も少し強くなり、流れるガスはその不気味さを更に引き立てた。私達と同じくジャンダルムに向かう人、登り終えてこちらに向かって来る人がポツポツといたが、皆の表情は緊張していて重い。私はすれ違って挨拶した二人組の登山者に「ジャンダルムを登って来られたんですか」と聞くと「はい、なんとか登れたけど生きた心地がしなくて」との返答が。もう一方の人は「後100mぐらいまで近づいたけど私は諦めて引き返して来ました。怖いし足ももうパンパンで」との事。そして更に先に進むと、お互いをロープで繋いだパーティがいたり、次はガイドらしき男性にハーネスとロープで繋がれて引かれながら登って来る年配女性が。見るからに危険な岩場にその女性は手こずってなかなか前進する事が出来ず、私は二人が岩場を登って来るのを複雑な心境で見守った。なんで自分の母親ぐらい女性が、こんな場所にいるんだろうか。他にも、足を震えさせながら岩壁の途中でなかなか動けない年配男性もいた。皆以前ネットで見た様な年配のおじさんやおばさんだった。こんなこと言ったら失礼だけど、なんでこんな人達が何故こんなどうしようもなく危険な場所にいるんだろうか、なんでそこまでしてここに来なきゃいけないのか。私には正直死に急いでいる様にしか見えなかった。

馬の背やロバの耳と呼ばれる難所をなんとか通過するとコブ状のジャンダルムが目の前にあった。ジャンダルムには奥穂側から直接登らずに、マニュアル通りに側面の狭い道から巻きながら西穂側に周り込んで取りつく。少し開けたとこに大量のザックがデポしてあって、上を見上げると岩壁を登る人達が多数。私もいよいよこの時が来たかと気を引き締めて登り始めたが、特に何も気を使う事なく気付いたら山頂に。えっ、と少し拍子抜け。感覚的には西穂の独標を登るのと大して変わらない感じか。

 

大好きな穂高連峰をバックにあの天使を見れば自分の中で何かがに変わるかもしれない、春ぐらいからずっと続くこの憂鬱な状況を、ここでなんとか終わらせたい。と言う願いを抱きながら今日この頂きを目指したわけだけど、目の前では天使行列が。天使のレリーフを囲んで満面の笑みでワイワイと撮影会が行われていた。ネットで見たままの光景。少し呆れもしたけど、同時にホッともして緊張が緩んだ。落ちたらまず助からないであろう断崖絶壁の先に、さっきまでいた奥穂高岳が大きく広がっていたが、やがてガス覆われて白く何も見えなくなった。すると遅れて相方のテラさんも登って来た。どうやら下でザックをデポしてから登って来たから遅くなったみたいで。私の前の人が「遅くなってすみません、お待たせしましたと」天使のレリーフを私に渡すと、私はテラさんにカメラを託した。

天使のレリーフはずっしりと思ったより重く、しっかりした作りで、剥がれた塗装がいい味を出している。パンチングで開けられたジャンダルムの文字を見ながら、こんなのを天使だなんていったい誰がこれを作って、誰が天使だなんて言いだしたんだろうと複雑な心境に。山頂でみんながこれを持ってワイワイと笑顔で盛り上がっている一方で、これを目指してこの下に消えていった人達もいる。こんなの天使なんかじゃ無い、ただの客寄せの偶像だし、むしろ死神なんじゃないか。と思っていると、テラさんが「次の人が待ってるから早く写真を撮るよ」と私をせかした。

今回ジャダルムに登ってみて、何かが変わったのかって言われると多分何も変わってない。でも数年前の自分がこんなとこに自力で日帰りで来れたかって言われると、決してそんなわけもなくて。そう考えると自分はそれなりに進化してる気がするし、ひたすら山登りを続けて来た成果だとも思えて来る。何度も言っている気がするけど私は運動がとても苦手だし、とにかく運動が好きではない。昔から運動でいい思い出は一つもない。そんな私がここ数年、とにかく山を登りたい、もっと遠くまで歩いてまだ見ぬ絶景を拝みたい、その一心でなんとか山登りを続けて来た結果、自分では信じられないぐらい山を歩ける様になった。でもそれもそろそろ天井が見えて来たみたいで、これからはどんどん衰えて行く一方なのかと改めて感じる。こんな私を凄いと言ってくれる人もいたし、本当はもっともっと強くなって山を自由自在に駆け回る日を妄想したりもしたけど、それはあくまで妄想であり希望だ。そもそも自分はそんな類いの人間ではない。それでもずっと山を登り続けたいし、老人になっても登っていたい。だから身体の衰えに抗いながらも、マイペースで無理せずやって行くしかないんだなと素直に感じた。そう思うと少し気が楽になった気がするし、そう思えただけでも、こんなこの世の果てみたいな場所まで来た甲斐があったのかもしれない。

 

 

AM5:30 上高地入り

 

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・沢渡駐車場から朝5時のバスの始発に乗って上高地へ。山の日のせいか沢山の登山者で溢れています。みなさんはどこに登りに行くんですかねぇ

 

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・今日はなんとかジャンダルムを登頂して、17時のバスの最終までに帰って来たいのですが、かなり厳しそうなので最悪19時までやってるタクシーも視野に入れて挑みます。バスの往復チケットを片道にしときゃ良かったかもと後で後悔


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・いつもの一眼カメラとレンズがとても重いし岩稜帯ではかなり邪魔なんで、今日はコイツの出番です。こんなカメラなんですけど、軽いし、結構綺麗な写真も撮れるし、落としても壊れないし、完全防水で水中でも使えるから突然の雨も安心なんです。ちなみに今日は夕方から雨予報ですし。GoProではありませんよ〜

 

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・AM5:50 河童橋スタート。台風でパッとしない天気ですが、午前は少し晴れるハズ。後は基本曇り予報で夕方から雨


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・今回の相方はトレラン、マラソン専門のテラさんです。昨日湯沢のトレイルレースに出て結構良い結果だったらしくて上機嫌。そしてその翌日にジャンダルムを登りに行くと言う発想がちょっと変。岩稜帯登りは初心者なんだとか


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・と言う感じでまずは岳沢小屋を目指します。はっきり言って今日は時間の余裕は全然ない。ちょい急ぎ気味で


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・ここからの景色が大好き。ザッ、上高地って感じで


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・しばらく木道を歩くと岳沢ルートの登山口到着


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・登山口に入ると登りの樹林帯へ。本日は私が先を歩いてペースメーカーに


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・岩だらけの沢的なところに出ると、これから登る山々を一望


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・そして振り返ると乗鞍〜


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・岳沢小屋までの道は良く整備されてますが、長いし地味に登る事になります


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・あそこは今日もしかしたら通るかもしれない天狗沢ですね


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・AM7:09 やっとで岳沢小屋とうちゃく


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・ここまではまあまあいい感じのペースで来れてる感じ。ちょい休憩


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・お馴染みテラス席から乗鞍と焼岳。やっぱ予報通り青空が出て来た


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・ゆっくりしたいとこですが、あまり長居も出来ないのでボチボチ出発。以前登った重太郎新道経由で奥穂高へ向かいます。後で知ったんですけど、ジャンダルム行くならここから天狗沢を登って行くのが一般的みたい。その理由は後で分かります。

 

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・重太郎新道の登りは結構大変。前回ヘロヘロになってるし

 

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・前半は草原登り


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・だんだん岩が出て来て急登に


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・やがてメチャクチャ急になりよじ登る感じへ


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・長い梯子も出て来ます

 

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・それでも前穂はまだまだ上方


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・長梯子二発目


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・鎖場も出て来てとにかく上へ


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・木が無くなって岩だけに


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雷鳥広場付近で休憩。実はかなりヘバってます…。やっぱキツい。上に続く景色が壮大


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・振り返ると結構凄い。ヤバげなとこ登ってるなぁ


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・この核心部的なとこをクリアすると

 

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・AM8:52 前穂高の下にある紀美子平に到着でーす!しばらく休憩させてください(汗


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・前穂高に向かう人々。本日は時間がないのでもちろん前穂高には行きません。それにしても沢山の人が前穂に向かってます。岳沢小屋か穂高岳山荘に泊まった人達だろうか。今朝のバス組の人達ではないのは確か。


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・ちょっと雲多めですが、相変わらず凄い眺望!

 

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・ではいよいよお楽しみの吊り尾根歩きに


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・奥穂には厚い雲がかかってますね。これも天気予報通り。今日はかなりハードだし、オーバーヒートしない様に曇り狙いなので想定どおり。ジャンダルムにたどりつければ、景色の良し悪しは問いません。


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・吊り尾根から景色は圧巻


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・本当に涼しくて良かった。暑かったらヤバいし


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・吊り尾根だけに後半はかなりの登りへ変化。奥穂まだメチャクチャ上の方


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・前穂高の裏側の涸沢カールが見えたと思ったら


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・下方に涸沢小屋が!この前あそこにいたんですね〜。なんかこれを見て凄く感動〜


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・はーぁ、かなり登りがしんどい(汗。とりあえず空気が薄いせいにしてます


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・終盤にさしかかると壁みたいな長い鎖場地帯が…。頑張りどころ


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・あっ、奥穂の山頂が見えた〜!


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・AM10:17  遂に奥穂高山頂に着きました!案の定ヘロヘロですわ〜


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・人生二回目の奥穂高岳登頂完了!


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・テラさんも奥穂は二十年ぶりだとか〜


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・雲多めでも全然綺麗〜。ガスったり晴れたりを繰り返してます。


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・槍方面への縦走路。この先に穂高岳山荘があるハズ。今日は行きませんけど。しばらく休憩して景色と奥穂を堪能です。

 

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・AM10:36  ではいよいよジャンダルムに向かいます。入口はこの看板が目印か。ジャンダルムは雲で覆われてまだ姿を現してません


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・おっ、ジャンが見えた!


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・なんか奥穂までの岩場と全然雰囲気が違っていて、しかも歩き辛くて前になかなか進まない


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・遂に姿を現しました!本日の目的のジャンダルム。相変わらずヤバい空気をプンプン出しまくってます。


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・出ました!噂の難関その1の馬の背。ピンピンなナイフリッジな岩場を何故か急降下しなきゃいけない斬新なルートです。足場も狭すぎてハッキリ言って怖いです。ミスったらデスなんデス!


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・高所恐怖症なテラさんが本気でびびっていて、引き返したいと漏らしました。イヤイヤ、これからでしょ(汗。でも無理は禁物です


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・ガスがかかってますが、馬の背の全貌。あの上の先っちょから下りて来ました


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・何故かどんどん急降下


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・崖的なとこを下っていきます。結構激しいんですね…。なんか私も膝がおかしくなって来た。汗かき過ぎてミネラル不足かも…

 

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・完全にジャンダルムが出て来てその姿に感動!そしてこれからいったい何処を登って進めばいいんだろうと不安な気持ちに。次の難所その2はジャンの手前のピークのロバの耳になります。


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・垂直な感じでロバの岩壁登り開始


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・しばらく登ると今度は細いとこを平行移動。鎖アリ


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・テラさんも奮闘中!


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・ジャンダルムが近づいてきたかも。こんなとこで足の調子がイマイチに…


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・そしてまた上へ崖登り。ミスって落ちたらデスなんデス!


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・難所をクリアしてジャンのふもとにやってまいりました。まあまあ怖いけど楽しんでる自分がいます


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・このままジャンダルムを登れてしまいそうな気がしますが、こっちからは危ないので登らない方がいいみたいで


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・左手側面にお花の咲く細い道があるので、ジャンに張りつきながら向こう側へ〜


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・西穂側にジャンの山頂に続くルートがありました


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・いよいよ緊張のジャンダルム登攀開始!既に結構人が登ってます


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・アレっ?もうここ山頂?意外とすぐ着いたし、人が沢山

 

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・AM11:51  ジャンダルム登頂完了!怪我する事なく遂に来る事が出来ました〜。これが噂の天使のレリーフなんですね


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・さっきいた奥穂高を見ながらしみじみ

 

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・白出のコルに見えるのは穂高岳山荘か


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・そして天使行列に並ぶ


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・遅れてテラさんが来ました。下でザックをデポしてたみたいです

 

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・そして私の番が。ジャンダルム登頂出来た記念!ワーイ


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・テラさんと二人で〜。タイミング悪くガスりんちょ

 

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・ジャンの先っちょを堪能して気が済んだので下へ。皆さんがザックをデポしてるポイントです。皆さんどこぞの山岳会の方達だそうで、これから奥穂に向かうのだとか。私達と逆ですね。お気をつけて〜


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・下った少し先にジャンが良く見える広場があったのでここでちょい昼休憩。

 

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・昼飯は謎の富山の昆布パン。昆布の風味が広がりました。味はまあまあ


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・横には山岳警備隊の二人組がジャンを見ながら昼休憩。パトロール中だそうで本当にご苦労さまです。カッコいいお二人でちょっと憧れます。無線でヘリと交信してるし。漫画の岳かと思いました。ジャンは西穂側から見るとこんな感じなのです。

 

それで問題はこれから。ジャンダルム登山は帰りもなかなか大変です。結構のんびりしてしまったので時間的にはかなり厳しそうですけど、西穂山荘まで行って上高地に戻ってタクシーで帰るか、天狗のコルから天狗沢を下って岳沢小屋に戻るか。両方とも未知のルートなんでちょい悩ましい。

山岳警備隊の人曰く、西穂山荘に行く方が無難だけど、長いしこれから雨降るからお勧め出来ず、天狗沢ルートは落石が危険だし、足場悪くて結構危ないからやめておいた方が良いかもとの事。ちょっと下りてみてヤバそうなら引き返してって言われました。えっ、両方ダメならもうこの先に行くなって事じゃん…。また奥穂に引き返してピストンせいって言う事なん?


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・PM12:29  奥穂に戻る気はサラサラないので先に進みます。どっちから帰るかは天狗のコルまでに決める事に。結構激しい岩稜帯。しかも濃霧となりかなり視界悪め。


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・テラさんは昨日のレースの疲れと慣れない岩稜帯でヘバり気味のご様子


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・こちらのルートも甘かないですね


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・視界悪すぎてで結構コースアウトしてた事に気付かなかった〜。GPS頼りに元のルートへ。あぶねー


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・頑張れテラさん!昼飯食べて休憩したら何故か元気になった私。


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・ガスが濃過ぎてたまにテラさんを見失う…


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・ガスの向こうの方からテラさんが私を呼ぶ声が〜。私も「こっちですよー!」と呼び返す。不安になりながらガスの中からテラさんが現れるのを待つ。


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・ここの辺りからがボチボチ逆層スラブ地帯っぽくなってくる。ガスってても凄い場所なのは分かる


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・PM13:20  やっとで天狗のコル到着。ジャンからここまで意外と長かった。ここから岳沢小屋の方に戻れるはずです。さあここからどうするか。

ていうか、ガスが凄すぎて前が見えんし寒いし、これ以上西穂方面に稜線を進むのは危険かもです。こんなんで雨に降られたらかなりの修行モードに。テラさんは長くて辛くても無難そうな西穂ルートがいいと言ってますけど、私は多少険しくても少しでも早く高度を下げた方が安全と判断して天狗沢ルートを選択。ここが潮時か


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・天狗沢とは地図に無い、いわゆるバリエーションルート。山岳警備隊の人も警告してたし、かなり未知で得体が知れないですが、帰る為に行くしかないです。


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しょっぱなからとんでもない急勾配なガレ場スタート。どこに足を置いても地面が崩れて落石する〜。まともに立てない!うわぁ〜、なんだこりゃ(汗。こんなの初体験で斬新過ぎる〜


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・ひたすら広大なガレ場。確かに足場悪すぎてあぶねーし、どっちに行ければいいのよ?地図もないし


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・見上げるとこんな感じ。まとも歩けないし、砂利が靴の中に入って来るし、油断すると足元がどんどん崩れるし〜


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・良く見ると岩にルートを示すマークが


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・なんとか結構下ってきました。とりあえず振り返るとこんな感じ(テラさんを探せ)。こんなの登山道じゃねぇし。本当に凄いとこ歩かせるなぁ(オマエが勝手に歩いとるんやろ)


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・両脇を岩壁が囲んで迫力満点

 

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・ガレ場地獄のお次は草原地獄。草の下は相変わらず岩がゴロゴロしてますが草で岩が見えなくて足場が分からず。バランス崩したり、草を踏んで滑って時々尻もち。ルートも良く分かりません。目をこらして目印を良く探しながら。


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・草のトゲが足に刺さりまくてチクチク攻め(汗。しかも草原下りも長くて延々と終わりません。


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・かなり下って来ました。あのう、もういい加減終わりにしてくれませんか…


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・ヘロヘロになりながらこの森的なとこを抜けると


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・PM14:43  岳沢小屋に帰還しました(涙!これでもう安心〜!この先はひたすら下るだけか


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・とりあえず半冷えのCCレモンで祝杯!


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・黄色コーディ


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・早歩きで帰ればバスに間に合うかもです


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・稜線の上の方はガッツリ雲。そりゃガスって何も見えんわけだわ。ていうか遂に雨が降り出した〜!しかもかなり強い


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・かなりの土砂降り〜(汗。レインウェアを着損ねて、久々の芯までずぶ濡れモードで


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・土砂降りの中ずぶ濡れで上高地に戻って来た


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・雨の上高地。西穂の方に行ってたらかなりヤバかったかも。良い判断をしたかもです


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・PM16:02  アホみたいにずぶ濡れ状態で河童橋着。傘をさした小綺麗な観光客だらけだでかなり恥ずかしいし…。ジロジロこっちを見て来る。頼むから見ないでください


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・帰りのバスに間に合ってラッキー!まだ時間に余裕があるのでトイレで着替えました。着替えを少し持って来ておいて本当に助かった

 

という感じでこの夏の目標登山のジャンダルム日帰りを完了!

台風の合間で天気はかなり不安定でしたが気温もちょうど良かったし、なんとか死亡する事も無く、重軽傷を負う事もなく、膝を数回強打してたまに動けなくなったぐらいで帰ってこれて良かったです!帰りも悩ましかったですが、天狗沢は通常登りで使うらしく、下りで使ってまあまあ鬼畜な展開となりましたが、的確な判断だったかも。西穂まで行ってたらこの土砂降りで本当にヤバかったかもです。

やっぱ穂高連峰は凄い!今年は無理そうですけど、来年は槍から西穂まで歩いてみたいもんです。日帰りは絶対無理ですけどね〜。

山の日にこんな激しい目標登山が出来て大満足です!いつまでこんな登山が出来る事やら。ジャンダルムははっきり言って危険です。憧れたり、行ってみたい気持ちも理解できます。なのでもし行かれる方は十分に覚悟して、十分に準備して無理せずにお気をつけて挑んでください〜。登山は自己責任って言うけど、事故ったら結局色々な人に迷惑かけますからね。

 

ではでは