蓮華温泉からの周回ルート
登山日 2021/8/28(土)〜2021/8/29(日)
【1日目】
総歩行距離 10km/累積標高差↑1480m
体力度★★★★☆
危険度★★★☆☆
絶景度★★★★☆
※あくまで個人的な感想と計測
【コースタイム 】
・登りCT7:10 →結果7:00
※結果のタイムは休憩時間も含む
【登山口へのアクセス】
車の場合
・糸魚川インターから1時間半
・須坂長野東インターから2時間45分
・安曇野インターから2時間40分
糸魚川駅か平岩駅からバスで1時間半
蓮華温泉駐車場は無料で70台、トイレも有り
【地図等の詳細データはヤマップにて】
後半にて
【登山レポート】
今回は突然ですが、山友のヒデ隊長のお誘いで後立山北部へテン泊登山に行く事になりました!
後立山の北部エリアをぐるっと歩いて見ようとの事で、1日目目的地は朝日岳。北アルプス最北端の日本三百名山です。実は今住んでいる富山の魚津の家から地味に近い山なのですが、登山口へのアプローチがなかなか厄介で、日帰りはかなりハードとの噂。なので登りたくても後回しにして来た山なのです。
今回は蓮華温泉から五輪尾根を登り到登頂後に朝日小屋でテント泊をする予定。しかしこの五輪尾根は朝日岳まで10kmもある上に1500m近く登らなければならず、テン泊の装備を背負って登るには決して楽ではなく、結構ハードな道のり。実は私、テント泊は二回目なので、重装備には慣れてない初心者なんですけど…。まぁ、健脚ヒデ隊長のセレクトが楽なワケないからこの展開は読めてましたし。
と言う感じで後立山北部縦走の旅のスタートです!
・AM5:20 蓮華温泉駐車場の朝。前日の夜11時過ぎに着きましたが、ほぼ満車でギリギリ。危ないわぁ
・ここが噂の蓮華温泉。初めて来ました。温泉が有名らしく下山後に入れたらと思います〜。駐車場からちょい離れてるのが気になりますけど。
・AM5:25 ではヒデ隊長の後を頑張って歩きたいと思います。ヒデ隊長のザックを見てテン泊装備が良くあんなにコンパクトにおさまるなぁと感心。
私は前回の涸沢テン泊ではザックの重さが何故か23kgぐらいになってしまい(流石1発目)まあまあ地獄でしたが、今回はがんばってなんとか15kgぐらいまで抑えました〜。
・目指すは朝日岳。めちゃくちゃ上の方に見えます…
・まずは何故かいきなりドバーッと下ります!300mぐらい下るハメに。しかも地面ツルツル滑って危ないですやん
・樹林帯が開けると
・AM5:40 兵馬ノ平と呼ばれる湿地ゾーンへ突入
・とりかぶと
・凄くいいとこですが、木道がやはりトゥルトゥルで地味にデンジャラスでございます
・ヤバい、朝日岳が高くて遠すぎる。コレはヒジョーにヤバい(汗
・木道も滑って歩き辛かったですが、木道が終わっても相変わらず滑るし、お世辞にもいい道とは言えません
・どんどん下ると素晴らしい橋が出現!
・ナイスな川!
・今日は天気もかなりいい感じでございます
・ひょうたん池を探せ
・AM7:00 そしてまたグレイトな鉄橋が。ここが白高地沢出合なのでしょうか
・山側からいい感じの風が吹いて来ております
・実は既に5kmも歩いてた、と言うか下ってた…。そしてこれから6kmの登りが始まります。
・橋を渡ったとこにいい感じの休憩所
・いい感じの台座で寝るヒデ隊長
・実はここだけの話ですが、私かなり疲れてます。ヒデ隊長歩くのマジで早すぎやし、手加減ないし、この重量の荷物を背負っていつもの日帰りぐらいの速さで歩くなんて正直辛いんですが…。
・休憩が終わると楽しい急登が開始〜。カモシカ坂と言うらしいく
・クッソーぉ、マジで辛い(汗。荷物も重い。テン泊登山ってホントに全然楽じゃないわ…。なんか景色が開けて来ました。
・AM8:10 苦しみを乗り越えて花園三角点と言ういい感じのポインツにとうちゃこ〜。
・すーぱーびゅーてぃふるでございます!これからあの尾根を登って行くのですね(汗
・花園だけに五郎丸ポーズをするヒデ隊長。なんか違う気もするけど…
・カモシカ坂登りきったからとりあえず休憩させてください
・ビジョーに分かり易い水場への木道
・恵の水
・花を見ながらグッタリ中。素晴らしい場所です
・ではボチボチ行きますか〜。朝日岳やっぱとーいです
・五輪高原を振り返る。とてもいい!
・かなり風が強くなって来ているような
・朝日岳が大分近づいて来た。でもまだ遠い
・遥か向こうに恐らく明日に行くであろう雪倉岳が出現!めちゃくちゃ遠い。そしてその遥か後方にちょこっと見えるのが小蓮華山か。
・スーパー爆風に耐えながら撮影中のヒデ隊長。ていうかこんなに風が強くてテントほんまに張れるかいな(汗
・再び樹林帯となりトラバースルートへ。おかげで風が少し弱まる
・なかなか山頂に近づかへん
・ヒデ隊長元気やなぁ。僕はもうヘロヘロなんですけど…。荷物マジで重くて歩くペースを保つのが大変やわ
・この辺りから花がどんどん増えて来る
・朝日岳は花が有名とは聞いていたけど確かに凄い。そこら中に咲き乱れてる
・お花と雪倉岳。本当に立派過ぎる山です
・こんなに山の上なのに水も豊富
・ええとこやなぁ〜
・ヒデ隊長マジでスイスイ行ってしまう。この荷物背負ってこの先ずっとこのノリだとちょっと明日はヤバいかもしれないと思いはじめている私…
・溢れる水
・咲き乱れるお花
・あと、ワンテンサンキロ!
・さっきまで青空だったのになんかお空に重々しい雲
・気にせずお花畑を行く
・AM10:40 吹上のコルと言うポインツにとうちゃこ!名前の通り凄まじい爆風が吹き荒れてます
・ここからなんと!私が住む富山がお見え。池も見えます
・おぉ、あれは紛れもなく黒部川!会社まで見えとるし!全然うれしくねえし!
・苦しみながらやっとここまで辿り着いたワタクシ。風に煽られながら富山と記念撮影〜
・あともうちょいで山頂のはずなんだけど、山頂の手前はお約束の急登
・朝日岳方面はかなり雲行きが怪しくなっております。ヒデ隊長曰く、これは天気予報通りの展開なんだとか
・反対側の栂海新道方面は結構青空。いい景色です〜。富山に住んでる間に栂海新道を歩いてみないとなぁ
・最後の登りツレ〜(汗
・遂に遥か向こうに白馬も見えて来たし
・雪渓も残っております
・そして急登を越えると…
・まさか!
・まさかの!
・AM11:25 朝日岳登頂完了でございます!やっぱテン泊装備背負って山登るのってとても辛いんですね〜(汗
・遂に念願の朝日岳に来れたね!って感じ。いいとこなんだけど、やっぱ気軽に来れる山じゃないなぁ。
・天気が悪化しすぎてかろうじて景色が見えるレベル。風強いし、小雨降り出したし、楽しめる感じの山頂ではなくなって来ました
・かなり雨が降り出して来てしまったので、急いでレインウェアをはおり、本日の宿泊地の朝日小屋に移動〜
・つーか、朝日小屋めちゃくちゃ遠くて地道に焦る。かなり朝日岳から下ります。前朝日岳が見えるとその手前に小屋があります。
・PM12:25 やっとで三角屋根の朝日小屋に到着〜
・こんな天気でも既にテントが。風も少し弱まり、小雨の今がテント設営のチャンスか!
・今日の寝床はココに決まり!
・風が強くて思う様にテントが張れません…。石で飛ばされてない様に固定しながら
・完成!二回目にしてちょっと慣れて来たかも。
・ヒデ隊長のテント(手前)と私(奥)ので記念撮影
・小屋でスーパードライを買って来たら感動の宴会開始です〜!
・なんと!乾杯直後に雨がめちゃくちゃ降って来たし…。エーン(涙
・ビールと食料を持って急いでテントに避難
・しゃーないからとりあえず一人飲み会開始。ビール2本買っておいて良かったわい
・スマホがバリバリの電波ZERO本やし(流石ソフト○ンク)。やる事ないからカメラで目の前のガスった雨の風景を撮ってみたり
・PM15:10 雨が弱って来たので外へ散歩。ヒデ隊長何してんのかねぇ
・こんな悪天候でも続々と登山者が増えてきて、テントも結構増えて来た。ここなかなか人気なんですね。
・雨止んだけどガスが濃厚すぎ。なんも見えん。富山湾に沈む夕日を拝みたかったけど、願いは叶いそうにないです(涙
・散歩してもなんも見えんから花を撮ってみたり
・ビール飲み過ぎたから、シメのラーメンを作ってみたり
・ガス景色を眺めながらラーメン食っていると
・カレー持ってヒデ隊長も出て来た。夕日を見れなくてヒデ隊長も嘆き気味
・PM16:45 小屋から寿司販売の放送が流れたので小屋へ
・名物らしいマス寿司をゲッツ!流石富山。明日頂きます〜
・PM17:30 結構腹いっぱいですけど、こんな天気でやる事がホントにないのでカレーを作って無理矢理食べてみたり。なんかもうやる事ないしお腹いっぱいなので明日に備えて寝る事にしました〜。
・AM2:50 夜中に目覚めるとすっかり晴れて空は星空!
しかしここで大きな問題が発生…。なんと、私が結構な頭痛と吐き気があり、体調が悪すぎてとても動く気になれない。ヒデ隊長は朝日岳から御来光の撮影がしたいとの事で早朝4時半までにテントを撤収して出発すると言ってました。とりあえず頭痛薬を飲んで少し横になったけどすぐに治るわけもなく、全然出発の準備が進まない…(汗
・AM4:00 私はこんな状況でどうなるかわからないので、ヒデ隊長は御来光を拝みに先に朝日岳へ向かいました。5時半まで山頂で待つとのことです。今日は昨日よりかなり長距離を歩く予定なので、体調がヤバそうなら五輪尾根を下山した方が良いのではとのアドバイスも頂きました。
・AM4:35 そして私もなんとか撤収完了。うぅぅ、でもマジで吐きそう、あたま痛い…。とても登山って感じではないけ。薬が効くまでもうちょい寝てたいんだけど、なんとか約束の時間までに朝日岳まで行かないと…。行かなかったら待ってるヒデ隊長に悪いし…。走れメロス的
・朝日岳は実は150mぐらい登るんです。遠いしツレぇよぉ…
・朝日岳マジで登りたくないわぁ…。朝日岳より水平道に行きたいなぁ、響きがいいから。
・普通に山登りです(当たり前か)。しかもめちゃガスってます。さっきまで晴れてなかったっけ?御来光どころじゃないやん
・フラフラで力が入らん。やっぱ頭イテーし、腹が気持ち悪いし。今日は雪倉方面に行くのはどう考えても無理!なんとかして来た道を蓮華温泉に戻るしかないのか…(汗。長いけどゆっくり行けば大丈夫なのかな
・AM5:15 そしてやっとで朝日岳山頂へ〜。するとヒデ隊長が約束どおり待ってくれてました!
でも、こんな体調ではとてもじゃないけどヒデ隊長について歩けるワケなく、長距離も歩けるわけもないので、ヒデ隊長に迷惑をかけれないのでここでお別れする事に決心!
・AM5:30 ヒデ隊長との涙の別れ。めっちゃいい笑顔です!アディオス!
・そして一人でしばらく山頂のベンチに腰を下ろして休憩中。すると…
・ガスが晴れて青空が広がる〜!周囲にいた登山者からも歓声が上がる!
・ブロッケン出現〜!
・雲海の上につーるーぎーだーけー!
・ぴかーん!なんだこの感動の展開は!!深海誠監督作品かと思ったわ。こんな弱りきった俺にいったいどうしろと言うんだ、これは何かのお告げなのか〜(涙
前日のビールの飲み過ぎと食い過ぎにより、朝っぱらか謎の頭痛と吐き気に苦しむ私は、ヒデ隊長との男と男の約束を守る為に気力を振り絞って闇の中を朝日岳向かいました。
そしてヒデ隊長との感動の再会と別れの悲しみを同時に味わい、山頂で放心状態になる私。すると突然こんな私に天から奇跡の光が降り注ぎました。なんて眩しくて、なんて暖かくて懐かしい光。
そして目の前に広がる雲海と剱岳。私はいったいこれからどうすればいいのだろうか、どうしろと言うのか。天国の様な光景を目の当たりにして朝日に照らされながら自問自答を繰り返す
後編に続く