高瀬ダムからのピストンルート
登山日 2021/9/19(日)
総歩行距離 21.4km/累積標高差↑2341m↓2341m
体力度★★★★★
危険度★★★☆☆
絶景度★★★★★
※あくまで個人的な感想と計測
【コースタイム 】
高瀬ダム→ブナ立尾根登山口→烏帽子小屋→野口五郎岳山頂→野口五郎小屋→烏帽子小屋→烏帽子岳山頂→烏帽子小屋→高瀬ダム
・登りCT7:23 →結果5:20
・下りCT7:38 →結果4:40
・トータルCT15:01 →結果10:00
※結果のタイムは休憩時間も含む
【登山口へのアクセス】
七倉山荘に車を停めて、七倉山荘前のタクシー乗り場からタクシー(15分)でブナ立尾根の登山口のある高瀬ダムへ。タクシーは夏期のみで、このシーズンはダムへのゲートの時間制限が朝6:00〜夕方18:00までです。タクシーを使わずに歩く事も可能です。(歩いたら1.5時間ぐらい?)
七倉山荘へは車の場合は安曇野ICから約1時間、タクシーなら信濃大町駅から30分程度かかります。駐車場は50台程度で無料で、山荘の前に24時間公衆トイレもあります。
【今日の温泉】
上原の湯 500円
大町市にある公共温泉の上原の湯。「うえはら」ではなく、「わっぱら」と読むそうです〜。大きな大浴場一つのみのシンプルな温泉ですが、湯量が豊富な無色透明な源泉掛け流しで少し熱め。隠れた名湯と呼ばれてるみたいで、地元の方で賑わってました!今日の登山はなかなか疲れたのでスッキリ汗を流してゆっくりと疲れをとる事が出来て良かったです
https://www.s-seiun.co.jp/shisetsu/wappara/
【地図等の詳細データはヤマップにて】
https://yamap.com/activities/13152099
【登山レポート】
今回は久々に山友のヒデ隊長とカトさんとの三人が集結して山登りに行ってまいりました!行き先は北アルプスの野口五郎岳。ご存知の方も多いと思いますが、裏銀座ルートの途中にある立派なお山です。私は初めて登る山の上、初めての山域への進出なのでワクワクしながら行って参りました!スタート地点は裏銀座の入口でもある七倉山荘から。
野口五郎岳はあまり日帰りする人はいないかもしれませんけど、日帰りするとなるとまあまあ大変です。距離と標高差がある上に、七倉山荘から登山口である高瀬ダムまでタクシーを使う必要があり(15分ぐらい)、ダムのゲートの時間制限付きなのでちょっと厄介です。ちなみに高瀬ダムのゲートの門限は朝6時から夕方6時までなので、12時間で帰ってこなければなりません。コースタイム通りに歩いてたら終了です。でもタクシー使わずに歩けば何時でもゲートをくぐれるらしいですが、歩くとダムまで1.5〜2時間ぐらいかかるらしくて…。
あともう一つこのルートの忘れちゃいけない厄介ポイントは、開始直後から始まるブナ立尾根。ダムから稜線上まで一気に1200m駆け上がる急登で、人ぞ知る日本三大急登の一つ。後の二つの急登は谷川の西黒尾根と甲斐駒の黒戸尾根なので、コレを登りきれば私は三大急登コンプリートです〜。
野口五郎までの長い稜線歩きをゆっくり堪能する為には、このブナ立尾根でいかに体力を温存しつつタイムも短縮出来るかがミソ!
という事で早速行って参りました〜
・七倉山荘の駐車場。前日の夜入りして車中泊にてまったりしておりましたが、なんと22時には満車になっておりました〜。大人気な場所なんですね
・朝6時発のタクシーに乗るべく5時ぐらいから山荘の前のタクシー乗り場に並びました。早くスタートしないとマズいので
・本日のメンバーのお茶目なヒデ隊長とニヒルなカトさん。久々に三人が揃いました。ではタクシーに乗り込んでGOTOダム!
・高瀬ダムにとうちゃーく。タクシーで15分ぐらいで料金は2200円ぐらい。三人でワリカンして700円ぐらいか
・AM6:05 みなさん続々とタクシーから出撃します。向こうのトンネルが戦場の入口
・地味になげーねるとん
・トンネルを出ると間髪入れずに長い吊橋
・広大な白い砂地のリバー
・靴にホワイトサンドが入って困ります
・AM6:20 しばらく歩くとブナ立のエントランス
・解説しよう、ブナ立尾根は1200m上昇する急登であり、12のチェックポイントから構成されているのである(キリッ
・流石日本三大急登。ほんまに急登が始まった
・浮かれてたのにすぐに無言に(汗。急登途切れず。そしてずっと樹林。長いです
・隊長はめちゃ元気やし本当におちゃめ。死にそうになりながら着いて行く私とカトさん
・上の尾根がチラ見え
・あぁぁ、辛い…。相当登って来ただけあってチェックポイントナンバー4の三角点まで来ました。あと3ですね。
・稜線接近中。ワンダフルブルースカイ!
・多分あっち方面はエボシちゃん
・元気が出る天気〜
・急登が終わりました!ってことは
・AM8:30 烏帽子小屋につきましたー。ワーイ(笑
・隊長のおかげでなかなかいいペースで登れたっぽいですが、個人的にはかなり体力を消耗してしまいました。エネルギー補給中
・当初は野口五郎はやめて、オンリー烏帽子案もあったのですけど、早く着いたせいかみんな野口っさんに行く気満々
・池があるとこがテン場ですけど、今んとこゼロテント
・目の前に稜線の入口が!既に絶景すぎてでテンションアゲアゲ!
・スゲー!これからこの稜線を歩くんか〜、素晴らしいやん
・尾根の下の方にはスタート地点の高瀬ダム
・素晴らしい!ヒデ隊長は写真撮りまくり
・意表を突いて紅葉始まってました〜
・稜線って緩やかに見えて実はかなりアップダウンがあるアルアル
・グリーンと紅葉の赤のコーディネートがグー!
・景色は綺麗でも登りは辛い
・立山をバックに決めてみた(キリッ!
・槍もお出まし
・元気なソロのおねーさんと合流
・坂を登りきると赤牛岳がウエルカム!ちなみに手前の赤牛の背後には薬師岳。薬師をこっちから見るの初ですわ
・ここはどうやら途中のピークの三ッ岳ってとこで、簡単に解説すると絶景しか見えない場所!皆さんシャッターがとまりまへん〜
・絶景を眺めながらまったりするオイラ。疲れた…
・前進再開。野口五郎さんはまだまだ遥か先なんです
・知り合いのカポーに偶然遭遇してしまい、話しこんで全く前進しなくなったヒデ隊長。
・時間制限もあるし先はクソ長いから、歩くのが遅いワタシとカトさんは隊長を置いて先へ
・写真撮り過ぎでこの辺でカメラのSDカードが残ゼロになり焦る(汗
・天気がとにかくこの上ない〜
・裏銀座マジでやべーです(涙。北アルって本当にゴイスー。感動(涙
・紅葉してて良かった〜
・カトさんはこの稜線を歩くのは2回目みたいですね
・グットルッキンクビュー!
・ついに水晶出現!
・しかし全然五郎に着かへん。山頂はあの丘みたいなとこの上かな
・しかし本当に今日はミラクル稜線歩きな日やなぁ
・野口五郎遠いっす
・来た道の振り返り。かなり稜線歩いてます
・水晶よ!なんとか本気出して今シーズン中に行くと思うから待っててね〜(多分)
・気づいたら隊長が追いついてた。流石です
・水晶(左)と赤牛(右)って地味に距離ありますね。ありゃ辛いわ。赤牛も富山にいる間になんとかして行かないとなぁ
・気力で前進、そして登る
・これは多分野口五郎小屋まで400mと言う意味だと思う。山頂までではないよね
・振り返ると元気なヒデ隊長とおねーさん。そのずっと向こうにカトさん
・ついに山頂が見えましたー!まだ結構あるけど
・AM11:13 野口五郎小屋に到着でーす!
・めっちゃ屋根の上に石。風で屋根が飛びそうになるんでしょうね
・ヒデ隊長と相談した結果、小屋に寄る前に先に山頂に行く事にしました〜。もうちょいなんで
・向かいの山はみんな大好き燕岳。このアングルからはなかなか見れない
・あとちょっとー
・AM11:25 遂に野口五郎岳登頂完了!ヒデ隊長の予言通りの時間に到着〜。なかなかいいペースでした
・このメンバーで登ると楽しけどいつもキツい(汗。本当に元気なオッサン達
・申し分ないお天気!この写真のタイトルは「槍ヶ岳といつかは歩いてみたい北鎌尾根」みたいな
・水晶がクソ遠い。めちゃくちゃ遠い。このルートで日帰りはワタシには無理なのは理解しました。
・昼ご飯はご褒美にプレミアムカツサンド!やりすぎなぐらい肉厚なのです
・二人はラーメンとコーヒーを。荷物重いのに基本は外さないので本当に感心
・スゲー平な場所に気持ち良く寝てそうですが、実は凄い急斜面な上、石が結構尖って全然気持ち良くない昼寝。水晶がたまらん
・景色凄すぎてみんなずっとカメラで遊んでおります
・望遠の圧縮効果なワイwith水晶
・トレランな女性達と交流するヒデ隊長。とても社交的です。今日の隊長はいつもより元気だし楽しそうに見えます〜
・なんだかんだで山頂に1時間半近くもいてしまったのでボチボチ退却しないと。こんなんでタクシーの時間大丈夫かいな。引き返すなんて真面目にもったいない…。
・PM12:45 野口五郎小屋で水分を購入して帰る事に。まあまあ人が増えて来ました。水晶小屋とか三俣方面を目指す人が多そうです。日帰りの人なんて殆どいないでしょうね。そりゃそうかー
・いざ
・味のある小屋内。ゆっくりしたいんですけど、また今度
・冷えたポカリをゲットして再び歩き出す
・帰りもミラクル長い
・富山は生クリームみたいな雲海の下。て事は富山は天気悪いって事?
・向こうに見える五色ヶ原と立山がすんばらしすぎるわー
・サラバイ五郎ちゃん〜
・なんかヒデ隊長がついでに烏帽子に行くと言い出してますが…。烏帽子小屋への予想到着時刻は15時前。高瀬ダムには18:00に着いてないとタクシーに乗れませんけど。ブナ立の下りも待っているのにマジでしょうか…
・今朝誰もいなかった烏帽子小屋のテン場が満員御礼
・スゲー数やなぁ。道沿いにテントまみれやん。テン場の登り道が疲れ気味な体に地味に応える(汗
・PM14:30 そして烏帽子小屋へ帰還〜。
今朝と違って若者や多くの人で賑わってます。そして問題はこれから。やはりヒデ隊長は烏帽子岳に行く気満々でして。ちなみに烏帽子岳に行く為にターボで帰って来たので、烏帽子岳には行くつもりがないカトさんは置いて来てしまいました。私達が烏帽子から戻って来るまで小屋で待っていてもらう事に。
烏帽子岳はそんなに遠くはないのですがCTで往復1.5時間。仮にザックを小屋にデポって1時間ぐらいで小屋に帰って来れても16時。それから間髪入れずに高瀬ダムまで長いブナ立を2時間で下れって言う計算です。ブナ立の下りのCTは4時間弱ですが、本当にそんな事可能なんだろうか。ヒデ隊長はまだピンピンしてますけど、私は実は結構バテ気味なんです…。
・ザックをデポって早足で烏帽子岳へ(汗
・ダメや、辛い。ヒデ隊長に追いつけない
・このピークは実は前烏帽子岳。結構登るハメに
・前烏帽子を登りきると大本命の烏帽子岳が出現!地蔵岳のオベリスクのデカイ版みたいで予想以上にカッコ良すぎで感動したけど、烏帽子岳までの距離が予想以上に遠い…。あそこまで行ったらどう考えても帰りに間に合わんよね。
ヒデ隊長にもうヤバいからここで引き換えそうと提案しましたが、人気インスタ女子に偶然会ってノリノリのヒデ隊長は引き返す気配ナッシング…。そして隊長は見えなくなりました
・でっ、デカイ…。この瀕死状態でこの巨大な岩山を速攻で登れと言うのか
・接近中。登るのが大変そうにしか見えない(汗
・鎖で岩壁を登らされるハメに
・次はカニバイ的なとこ。鎖を掴みながら岩壁を横に移動。すると…
・PM15:05なんとか烏帽子岳山頂に到着!(汗。せっかく来たけどくつろぐ時間は正直ありません
・山頂は岩の先っちょって感じ〜
・岩の向こうは断崖絶壁。立山が凄い!
・船窪方面への尾根もいい感じ〜。今度はテント担いで歩いてみたいっす
・向こうの岩にヒデ隊長が。バックにはマニア好みの餓鬼岳と唐沢岳。その遥か下方にこれから帰る高瀬ダムが。ほんとに帰れるんやろか。
山頂を堪能していたら帰りのタクシーが心配になりヒデ隊長がタクシー会社に予約の電話。すると衝撃の事実が!18時までに高瀬ダムかと思ったら、18時はゲートが閉まる時間なので17時半までにダムにいて欲しい、17時半まで待って着いてなければ帰るとの事…。この感じだと小屋に戻れるのが16時前なので、1.5時間で激下りのブナ立を降りろと言う事になります。何度も言いますが、ブナ立の下りのコースタイムは4時間弱なのであります…。
・1分でも早く急いで小屋に戻りたいけど、登り返しもあり私は牛歩で前になかなか進まず。私はもうこの先どうなるか分からないので、ヒデ隊長には先に行ってもらい、小屋で待ってるカトさんと一緒にブナ立を先に下山してもらう事にしました。そしてもし間に合ったら出来ればギリギリまでタクシーを止めていて欲しいと願って
・PM15:35 私もなんとか小屋へ戻って来ました
凄い疲労と喉の渇きで、冷たいお茶を買って休憩。速攻下りないとヤバいですが、ちょっと回復しないと流石に無理です。1.5時間でダムまで下りるなんて非現実的だから、もう半分以上諦めていて、正直ダムから七倉山荘まで歩けばいっかって感じです。二人は間に合ってくれるといいなぁ〜(汗
・PM15:50 少し回復したので、気を取り直して頑張って下りましょう!私、登りはともかく、下りはまあまあ早いんですよ!
・帰りの時間がギリギリで、絶望しながら下るなんてこれまでも何回もあった事。しかも今まではなんだかんだで間に合って来たし。今回もダメ元で本気で下りるべし!
・とにかく何も考えずに無心でひたすら下山!半分走って下りてたら途中で足が攣りそうになって小休憩。時計と地図を見たら意外なタイム〜
・PM16:55 なんと1時間10分でブナ立を下りれた!まだダムまではもう少し歩きますけど、もしかしてこれは17時半に間に合うのでは!
・まさか間に合うなんて思って無かった〜。必死にブナ立ダッシュした甲斐がありました!やっぱ人間諦めたら終了ですね〜
・この長いトンネルを抜ければ仲間とタクシーが待ってくれてるはず!あの二人も私が来るのは諦めているだろうから、なんて言ってゴールしようか〜(笑。サプライズ的なのがいいなぁ
・PM17:10 そしてトンネルを抜けると
えっ、タクシーがいない。なんでいないの?ほんとに誰もいない。そこら中見渡したけどタクシーも人もいません!えぇ〜、17:30まで待つって言ってたやん…。どうやらこれって置いて行かれたってパターン?(汗
とりあえずまだ17時半になってないからタクシーを呼ぶ公衆電話を探してみる事に(ダムにタクシーを呼ぶ電話があるみたいで)
・電話を探してたらダムの端の方に二人がいました!まだタクシーが来てないだけでした〜。疑ってゴメンねゴメンねー(汗
・完全に諦めてたのにタクシーに乗れてるなんて感動!諦めずにダッシュして良かった…ホッ
・七倉山荘の駐車場は相変わらず満車。明日も休みですからね。皆お泊まり登山なんでしょうか
と言う感じで無事に七倉山荘に帰って来れて、野口五郎岳日帰り完了です!申し分のない天気で最高の稜線歩きを堪能出来ました!
最後の烏帽子岳への寄り道は結構無理矢理でめちゃ辛かったし、ちょっともったいなかった感が否めないですが、予想以上に凄い迫力のカッコいい山だったので見ておいて良かったかも〜。でもあの下りは本当にヤバかった…。
裏銀座ルートは本当に凄い!雄大で景色も素晴らしい!感動したし、北アルプスの凄さを思い知りました〜。こんなとこ日帰りする人なんて勿体無くてなかなかいないと思います。次に来る時は絶対テント背負ってゆっくり縦走したいと思います!
ではでは