守門岳(標高1537m 日本ニ百名山 )
大岳(標高1432m)
大岳から守門岳の周回ルート
登山日 2022/4/9(土)
総歩行距離 15.8km/累積標高差↑1433m↓1433m
体力度★★★★☆
危険度★★☆☆☆
絶景度★★★★★
※あくまで個人的な感想と計測
【コースタイム 】
登山口→大岳→守門岳→藤平山→登山口
・登りCT不明 →結果4:33
・下りCT不明 →結果2:34
・トータルCT不明 →結果7:07
※トータルに昼休憩時間は含まない
【登山口と駐車場】
本来の登山口であるニ口登山口までは雪で接近出来ずに、除雪されている大分手前のところが冬期の登山口になっていて、その脇に10台ぐらい駐車可能。でも人気ですぐに埋まるみたいなので、皆さん除雪されてる道路の脇にズラズラと縦列駐車してますので、結構沢山車停めれます。
【地図等の詳細データはヤマップにて】
作成中
【登山レポート】
お久しブリーフな山登りになります〜
三週間程前から疲労が原因で体調を崩して某病にかかり(コロナではないよ)、頭痛や体の痛みに悩まされておりました…
医者に、運動するな、酒飲むな、サウナ行くなと僕のライフワークを全て没収され、仕事もテレワークにさせてもらいながら、ひたすら飯食って、薬飲んで、テレビ見て、動画見て、ゲームして、スマホ見て、寝てを繰り返し、中坊みたいな日々を過ごしておりました。そして仕方ないから週末はカメラ片手に、らしくないマッタリドライブ観光。北陸の綺麗な景色見て、ウマいもん食って、温泉入って、しばらくは山登りとは切り離された生活。これはこれで悪くない週末の過ごし方で、地味に楽しんでおりました〜。
体が疲労で参ってしまい、壊れてしまうなんてもう若くない証拠ですわね(汗。まだ体に痛み等は多少あるものの、大分回復した感があるので、リハビリというていにして、いい加減にこっそり山登りに行く事に〜。
お医者様のオッケーは貰ってないけど、こんだけ色々と我慢ししまくってきたんだから、ちょっとぐらいいいでしょって事で…。そんでもってサクッと登れるチョロい山を物色していたところ、僕はある事を思い出しました。
それは一ヶ月前に、新潟の守門岳にて東洋一と呼ばれる大雪庇を見れなかった事。
晴れ予報で挑んだのにド派手に裏切られて、雪庇どころか数メートル先もガスで見えない始末。冷たい爆風に打たれながら、絶対近々リベンジしてやるぞと決意しながら撤退(涙。
途中で会って話した人が、4月中は大雪庇見れるよって教えてくれたので、晴れを狙ってまたすぐ来るつもりでした。そう言えば今週末はピーカン予報。もう4月になってしまったし、登るなら今シーズンはこれがラストチャンスかもしれんし…。
でも前回は大岳まではそこまで大変ではなかったものの、1500m近く登るので決して楽な部類ではなく、どう考えても病み上がりに登るチョロ山ではない。
ヒジョーに悩ましいけど、もうこんなタイミングはないかもしれないし、連休のワンダフル登山に向けて以前の感覚や体力を一日でも早く取り戻したいし。
と色々と悩み悩んでいると体が勝手にザックに荷物を詰め込み、リベンジに行くスタンバイを開始しておりました〜
・AM7:30 早起きして車で3時間。やっとで到着。2時間は遠く感じなくなったけど、やっぱ3時間は遠い。
前回同様に長い縦列駐車の列へ。雪は大分減った感じはしますけど、相変わらずの雪深さ。流石新潟ってかんじ。
前回は曇り空でなんも見えんかったけど、今日は天気がいいから目的のお山が丸見え〜。でも結構遠い事が発覚
・AM7:40 登山口からいきなり雪モードへスイッチ。ではスタートです
・まずはしばらく雪原を行く。めちゃ気持ちいい!この感じを僕は待ってました〜
前回はここからすぐスノーシューを装備しましたけど、今回は雪が締まってるからしばらくはツボ足で行けそうでラッキー
・大分雪が溶けてが進んで、雪解け水で所々に滝が出来てる。いいねぇ〜
・残雪期はジャンジャン雪解け水が流れる感じが好き
・そしてだんだんと急になり
・急登で腿まで踏み抜きまくって焦る(汗。前方のスキーの人達がそんな僕を憐んでるに違いない
・歩いて来た林を振り返って一息。いいね〜
・情け無い事にもう疲れてきてる。しかもミラクル暑い
・わーい、なんか凄いのが見えて来た〜!
前回はこの時点で既にかなりガスって遠くは真っ白だったからチョイと感動〜
・アソコに見えるのが前回撤退した大岳って事ですね。あの尾根の登りが、見た目通りにまあまあ凄くて(汗
・なのに何故かドバーっと下るパターン
・前回雪が屋根にこんもりと乗って寿司みたいになったのに、今日はかなり溶けてしまってて残念な感じ。
・【参考】一ヶ月前の様子
・そしてここから長い長い急登がスタート〜
いよいよ本番でございます
・前回はスノーシューでいい感じにスタスタ登っていったのに、やっぱりすぐにバテちゃう…。体力の衰え感が否めない
・前回はあんな小屋みたいなのなかったかも。やっぱ雪減ってます。そしてBC軍団が休憩しております
・そしてやっとで森林限界へ〜。
でもまだこっからが長いんですわ。しかも風がいきなり強くなって汗が一気に冷やされてサビーし。お医者様に冷やすの厳禁って言われてるのにヤバい。
・それにしてもこの絶景!前回は視界ゼロで爆風だったからなぁ。やっぱお天気は大事
・ダメや、このままでは大岳にたどり着く前に力つきてまう。アミノでパワー補給するしかない!
・ハァハァ、キリがねーし。いつまで続くんやろか…。前回良くこんなのを余裕こいて登れたなぁ
・振り返るとこんな感じで。登って来た感が凄い〜。そしてキレイ〜
・おっ、雪庇的なやつがチラホラ。てことは
・AM10:45 あー、やっと大岳に着いたわー!
・特に標柱とか見当たらないけど、大岳の山頂です。前回はここで晴れるのを待って粘ったけど、視界がゼロすぎて、爆風すぎて、身の危険を感じすぎて諦めて撤退しました〜
・【参考】一ヶ月前、視界ゼロ爆風で泣き叫ぶ人々
・【参考】一ヶ月前、凍死しないように雪洞を掘って寒さと風を避けて耐え凌ぐ人々
・【参考】一ヶ月前、この先に広がる大雪庇を妄想しながら、限界ギリギリの状況で撤退とリベンジを勇気を出して泣きながら決意した僕
そして今回
・出ましたー!お目当ての東洋一の大雪庇!
雪庇っていうか、硫黄岳の爆裂火口みたいな巨大な断崖絶壁ですね。その上端にヒレみたいな雪庇がついてる感じ。冷静に考えたら東洋一ってどう言う意味なん?
でも写真では分かり辛いけど、かなりデカいっす!あの中からオームの群れを焼き払う為に巨神兵が出て来てもおかしくない勢い。
でもチョット来るのが遅かったのか、クラックが入ってたり、薮が生えたりしてて少し腐り気味か。でもこの青空の下で見れて感動しました!でも相変わらず風は強くて、こんなに風が強い場所だから雪庇が出来ちゃうって事ね。
・大雪庇と記念撮影!地味にって言うか、実はかなり疲れたけどリベンジ完了しました〜
・さてこれからどうするか。
このまま引き返すのが無難ですけど、まだ時間もあるし、せっかくだから雪庇の向こうにある主峰の守門岳目指してみたいと思います〜。
稜線歩きだからあんまキツく無い気がするしね(考え甘すぎ)
・いゃー、確かにコレは凄いなぁ〜。一ヶ月前のもっとなめらかでマイルドな状態の時にコレを見たかったわ〜
・そして気づくと何故かガンガン下ってます。とんでもない激下りです。しかも薮の中を下りるからとにかく歩きずらいし(汗。なんかだんだん嫌な予感がして来た
・なんとか無事に下りきったとこ
・来た道を振り返る
守門岳に行ったら、来た道を戻ってピストンしようと思っていたけど、これを登り返すのはどう考えても辛い
・では主峰に向けて登り再開。大岳までかなりエネルギーを使い果たしていたから、またこんなに登るなんて正直辛い(汗
・登ってたら、だだっ広い雪原みたいなとこに出た。なんだか広大で凄いとこ。まるで砂漠の上を歩いているみたい。ここがあの大雪庇の上ってことなんでしょうかねー。
前方にカーキやグレーのアースカラーのシェルで統一しているオシャレ若者軍団が見えます。でもなんだかあの人達も辛そうです
・オシャレ若者軍団達をやんわりパスしてその先へ。いゃー、それにしても予想以上に主峰が遠い。全然着かへんし。
前回撤退した時に大岳の山頂にいた人が、主峰まで1時間半ぐらいかかるって言ってて、流石にそんなにかかるわけないっしょって思ったけど、だんだんそれぐらいかかる気がして来た
・苦しいけど越後三山の景色が本当に凄くて、ずっと見えてる。これでもかってぐらい見えてる
・辛い登りだけど、コレを登りきってもまだ主峰ではないのは何となく想像がつく。とにかく空が綺麗
・歩いて来た道を振り返る。素晴らしいの一言。
大岳にはあんなに人が沢山いたのに、大岳で会ったソロの人と自分以外は誰もこっちには来てません。8割から9割の人は大岳で大雪庇を見てお腹いっぱいになってそのまま来た道を帰ってしまうっぽい。ちなみにさっきのオシャレ若者軍団も力尽きたのか引き返した模様。
主峰の守門岳にはサクッと行けそうで、実は地味に辛かったって事ですね。
・どうやら登りきったピークは予想通り青雲岳と言うダミーピークだったくさい。
ピークを登ったと言う事は、自動的にまた下らされる(汗。前方に見える大きなピークが今度こそ主峰の守門岳か。後もう一踏ん張り…
・はい、パワーダウン!
活動停止が怖いから休憩してまたアミノパワーを注入しまーす。
・帰りはもうピストンせずに、思い切って向こうに見える尾根を下って周回する事にしますわ。冬期ルートみたいだし、未知だし人もいないから少し不安なんだけど、またこれを戻る気力はございません(汗
・後ちょっとや…。前にいるのは大岳で会ったソロの人。あの人も進んだり立ち止まったりでかなりキツそうや
・守門岳の山頂にいたらしい、二人のスキーヤーが発射
・いいなぁ、こんなとこ滑ったらめっちゃ楽しいだろうに。まぁ、僕は滑れんから全く関係ないけどね。それにしても凄い綺麗なとこ。雲の上の天国みたい
・あぁー、やっとこさ山頂が〜(汗
・PM12:13 本当の意味でリベンジ完了!来れて良かったっす!
久々の山登りで、久々に疲れた〜。情け無い事に足が攣り気味。流石に病み上がりでコレはキツい。過信してちょっと甘く見過ぎてしまったかもです。いつものことやけど
・大岳から地味に遠かったし、本当に言われた通りに一時間半近くかかったし(汗。
・そのご褒美として雲一つ無いこの絶景。東北方面の山々を見渡せる。
奥に薄っすら見えるのは飯豊山のエリアみたいっすね。今シーズンは絶対行きまっせ!
・そして何より凄いのは越後駒ヶ岳を中心とした越後三山が見えるこっちの景色!真ん中辺りのデカイのが越後駒ヶ岳と中ノ岳で、その右が八海山。左の平たいのは平ヶ岳。一番左端には燧ヶ岳も見えてます〜。
昨年は残雪の越後駒にはボロカスにやられたから、二度と行くかってチクショウって思ってたけど、なんだか眺めてたらまた今年も行きたくなって来たし…。うーんなんなんだろうこの矛盾した感じは
・大岳で会った自分みたいなソロの人は、雪ダルマを量産して絶賛撮影中。雪ダルマを撮り終わるとさっさと下山して行きました。
・のんびりと飯食った後に、僕も記念に雪ダルマを撮らせてもらおうと思ったら、結構溶けてたし
・PM12:50 絶景に包まれながら飯食って、ボーッとして、体力もちょこっと復活したので、ボチボチ下山開始。この尾根をひたすら下るだけっぽいから帰りは平気かも。トレースもあるし、エグい登り返しなんてもうないよね(マジで頼むわ)
・楽勝かと思ったら地味に薮が厄介な件
・いゃー、雄大な雪景色
・ミラクル気持ちええ尾根。誰もいないからスマホで音楽流しながら、大声で藤井風とサカナクションとかを歌いながらノリノリで行く
・守門岳を振り返る。素晴らしき山です〜
・緩やかな下りでどこまでも続く尾根
・大変だったけど、守門岳まで来て、周回でこっちから下って大正解!
・大岳から大雪庇を眺めるのもアリだけど、正直大雪庇の上の稜線歩きや、コチラ側からの景色の方がどう考えても凄い。殆どの人が大岳で引き返してしまうなんて絶対勿体ない!ちょい大変でも是非守門岳を目指して周回欲しいのです
・あのピークは地図によると藤平山か。なんかトラバってるとこがあります
・なんて事ないですが、実は本日は面倒臭くて、アイゼンはザックの中でずっとツボ足で歩いてまして(危険なので真似しないでください…)。ズルズルでちょっと神経使いました
・ぐわーっと下って再び樹林帯へ
・残雪って感じの林〜
・何故かナイフリッジ的なとこ。しかも薮がまあまあ厄介やし。大した事はないけど…
・って思っていたら、胸までズボる!!マジで焦った〜。死ぬかと思った。なかなか脱出できなくて更に焦った。完全に油断してた
・しばらく細尾根を行くと
・またもや樹林帯へ。この感じは大分戻って来た気がする
・すると雪原へ〜、もうちょいか。帰りも地味に長い道のりだった。
1リットル持って来た水が残り少ない。残雪期は暑いからこれからは水の残量は要注意やね
・大量過ぎる何かのフン。ウチのライ君のフンより多いね〜
・最初にも言ったけど、この時期の雪解け水がジャンジャン流れてる感じが好きなんです
・PM15:25 そして無事に帰還!
無事に帰って来れて一安心〜
・帰りは魚沼エリアの山に来ると良く行く温泉の千手温泉千年の湯へ〜。ここの温泉のお湯がいい感じで本当に好き。久々に来れて嬉しすぎです。ゆっくりと長居して疲れをとりました〜
病み上がりの登山としては、どう考えても過酷で無謀感が否めませんでしたが、久々にガッツリ山を歩けて、お目当ての東洋一の大雪庇も拝めて、絶景に包まれてお気に入りの温泉にまで入れて、本当に楽しかった!です。
やっぱ登山が好きなんだなぁと改めて再認識。残雪期の新潟ってなんかいいですよね〜。去年も楽しかったし、結構好きでハマりそう。
でもやはり体は弱ってしまっていた様なので、連休までにまたボチボチ鍛え直して、溶けて脂肪になった筋肉をなんとかして、体力を回復させたいと思います。
残雪期は何かと危険が付き物なので皆様お互いきちんと対策して、気を付けて楽しみましょ〜
ではでは