今日も山を登って来ました

山登りへの思いやレポートを写真で紹介するブログです

鍬崎山から富山の自分にさようなら

鍬崎山(標高2090m 日本三百名山

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あわすのスキー場からピストンルート

登山日 2023/3/19(日)

総歩行距離 12.4km/累積標高差↑1711m↓1711m

体力度★★★★★

危険度★★★☆☆

絶景度★★★★★

※あくまで個人的な感想と計測

 

【コースタイム 】

あわすのスキー場→大品山→独標→鍬崎山山頂(ピストン)

・登りCT5:15 →結果7:15

・下りCT4:10 →結果3:30

・トータルCT9:25 →結果10:45

※トータルに昼休憩時間は含まない

 

【登山口と駐車場】

あわすのスキー場無料駐車場450台。車で2、3分のところに公衆トイレもあります。

 

【地図等の詳細データはヤマップにて】

https://yamap.com/activities/23087341

 

 

鍬崎山から富山の自分にさようなら

 

あれは二月に入った頃だろうか。突然部長にビデオ通話に招待され、次年度の部の体制について説明された。思ってたより変わってなかったけど、僕の室が丸ごと富山から東京に移されていた。

それからと言うもの毎日ずっと今の生活が終わってしまう不安や、これからの仕事の事とか生活の事とか家族との事とか色んなことが頭の中をぐるぐると駆け巡ったけど、結局のところ正直ほっとしている自分がいた。

富山や単身赴任生活が嫌だったと言う事では全然なくて、この三年間継続され続けた山登りと仕事しかしてない生活のループがついに終焉を迎えるからだった。このループは今の自分にとって、とても幸せな事だった反面、ある意味呪いみたいなものにもなっていたから。

 

人は生まれた瞬間からある程度能力や役割が決定していて、早いうちから自分でそれに気付き、人生を通じてその役割を全うできる人が幸せなんじゃないかと、富山に来てから良く意識する様になっていた。

逆に、そうじゃない事を役割だと思いこんでやり続けていたり、親や他人からこれが役割だと言い聞かされてやってたり、自分の役割に気づかずに日々を消費している人は何が楽しくて毎日を送っているのか。

いつも会社で部下や同僚を見ているとつくづくそう感じたし、自由を放棄して社畜と化した自分に時々気付いてがっかりしたりもした。だから自分の娘には出来ればこんな大人になって欲しくないし、こんな会社で働いているサラリーマンみたいになって欲しくないから、勉強やら学歴なんかを気にするより、早い段階から自分の役割に気付いて、それを意識してもらう為には何を教えて伝えればいいのだろうかと日々考えたりもしていた。

いったい何の話をしているのって思うかもしれないけど、つまり自分の生まれ持った能力を仕事や趣味に活かせてる人はいいけど、明らかに才能も無いのに努力したり、続けていても時間と労力と金の無駄なんじゃないかと言う事。それが全て無駄は言わないし、本人がそれを楽しいと思い込んでいるなら別にそれでいいんだろうけど、人生は有限であって早かれ遅かれいつかは終わるから、その限られた時間を無駄な物に使うより、少しでも自分の役割や可能性にまわすべきだ。

人は皆、毎日に不満があってもそこそこ暮らせていれば別になんでも良くて、現実から目を背けながら未来の事もまともに考える事もせず、いつかなんとかなるだろうと信じて時の流れに身を委ねているだけなんじゃないのか。

本当にそれでいいのか。人生はマルチエンディングになっていて、自分が望むならハッピーエンドはきっといくつも用意されているはずなのに。

 

みんな思い込んでいる。昨今の多様性を重んじようとする風潮の中で、ネットやSNSの普及によって美味そうな話やデマが氾濫し、普通っぽいけど普通ではない一般人も登場し始めた。そして彼らは芸能人でも有名人でもなんでもないのに自分を凄い奴だとアピールする。するとそれを見た別の一般人が、この人みたいに行動したり着飾れば、自分ももっと華やかで楽しい毎日が待っているじゃないか、色んな人に承認されてチヤホヤされるじゃないか、もしかしたら楽して金持ちになれるんじゃないかと妄想し始める。

一昔前は夢のまた向こう側だった出来事が、SNSで一気に身近になった。アイドルとか有名人じゃなくても、こんな普通の人がこんな風にやれてるんだから、自分もあんな風にやれるんじゃないかと勘違いする人間を量産させてしまった。

みんな何かに憧れて夢を見る。それは別にいい事なんだけど、その夢は近そうに見えるだけで全然近くもなんとないんだ。夢を目指す事と夢に依存する事は全然違う意味なんだよね。

 

運動や体を動かす事、他人と集団で何かする事が子供の頃から大嫌いだったのに、健康の為に始めた山登りは、富山に来た事をきっかけにエスカレートして毎週狂った様に山を登り始めた。

色んな人とも出会い一緒に山を登ったりもしたし、自分には関係のない事だと見て見ぬふりをしてきたSNSも時代に取り残されない様に始めた事で、会った事もない不特定多数の人達との交流も始まった。これまでの自分では考えられない事をしていた。

ものごころがついてから運動で全くいい思いをして来なかったせいか、SNSで凄いって褒めてもらった事がとにかく嬉しくて、もっと褒められたいと思ったし、もっと強くなりたいと思う様にもなった。

その為に人生でずっと避けて来たランニングも始めたし、何を血迷ったのか一生縁がないと思っていたフルマラソンにも出たりしていた。

身体能力に優れた人達と山を登っていると、自分も凄い人間になっているんじゃないかと錯覚したし、やがて他人のタイムとかも気にする様になっていた。TJARの選手を見て、遥か遠くにいるはずの人達なのに何故か身近に感じてしまっている自分がいた。

こんならしくない思考や行動ばかりし始めた自分に少なからず違和感は感じていたけど、新しい事に挑戦するのはいい事だし、なんとなくまた新しい自分になれる気がしてとてもポジティブな気持ちになれた。

毎週山を登って平日は仕事から帰ったら写真の整理とブログの編集をする。その合間を縫ってランニングしたりジムに行く。仕事のストレスや疲れを癒す為にたまにしか行ってなかったサウナも回数が増えて日課になりつつあった。余計な事を考える暇も無く、毎日がとても充実していたし凄い速さで過ぎていった。

山の事だけ考えていられるならこんな生活も全然ありかもしれないし、収入でもあれば話しは別なんだけど、現実は一銭も入ってこないから本業である仕事の事を考えなきゃいけないし、1人暮らしだから家の事もやんなきゃいけなくて毎日全然時間が足りてなかった。

これでどんどん体力がついたり、足が早くなったり痩せたりすればまだ良かったんだけど、そんなのは最初の1年ぐらいでその後は逆に衰えていったし、だんだん怠けて体重も元に戻った。疲れもどんどん溜まり平日も地味にしんどかったりして、モチベーションは下がる一方だった。

そのうち段々と普通の生活がしたくなって来て、もう山で頑張りたくないと何度も思う様になった。どうせ山を登るならハードな山ばかりではなくてもっと静かでのんびりとした山登りがしたかった。心がすく様な景色に包まれて自然と一体になり、ただ癒されたかった。

だからなのか誰かと一緒に山に行って相手を常に気にかけたり、相手に合わせて歩くのも嫌になったし、気づくと一人で山に入る回数は増えていた。誇らしげにハードな山登りばかりしている人やみんでリア充アピールしてるSNSの写真とかを見るのも嫌になって、少しウンザリもしていた。

何故山を登るのか。本当に山が好きで登っているのか。やがて自分にそんな問いかけを良くする様になったけど、今自分は好きな事を人生で一番一生懸命やっているんだと言い聞かせてこのループを三年間ひたすら継続させてきた。

 

部長から単身赴任解除の話を聞いた時、素直に助かったと思ったし、同時に絶望に近い脱力感みたいなものにも包まれ、そして気付いた。

僕はずっと勘違いしていたんだ、と

ある日突然、広大なアルプスと海に囲まれたオープンワールドのゲームみたいなリアルで非現実的な世界に放り込まれた。しかもその世界はコロナでルールが書き換えられてしまっていた。最初何が起きているのか良く理解出来なかったけど、僕は何故かこんな世界の中でまた何かが始まる予感がしたし、もしかしたらまた違った何かに生まれ変われるかもしれないと思った。それはずっと昔に味わった事のある懐かしい感覚だった。

 

インターネットなんて殆ど使われて無かった時代、新幹線の車窓から雪が積もった静かな東京のビル群を眺めて何かが始まる予感がしたし、田舎で絶望していた自分にとってあの風景は希望にしか映らなかった。

富山に来た時も新幹線から真っ白な立山連峰を見てあの時と近い気持ちになっていた。僕は北アルプスを歩きながらどこまでも続く雄大な山の風景に、若い時に見た東京の街の記憶を重ね合わせていたのかもしれない。

この三年で北アルプスの主要な山は全部登った。自分が富山にいる間にやろうと思ってた事はほぼ全て済ませた。こんな事が出来たのも、自分はもしかしたら凄い奴なのかもしれないと思いこんで来た勘違いのおかげだ。

それは大いなる勘違いだ。

富山に来た時にあんなに胸を高ぶらせながら入って行った巨大なアルプスは今はもう未知の世界ではない。

この世界からいなくなる前に、最高の立山連峰富山湾を眺めに行こう。そして勘違いをしながらも、ひたすらもがいて来た自分とそうさせてくれた富山にお別れを言おう。

ちょうど3年前、雪の烏帽子山から立山後立山連峰に自己紹介をしたように

 

 

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・日曜でピーカンなのに車が2、3台しか停まってない、あわすのスキー場の駐車場


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・AM6:40 ではお別れ会を始めましょうか。久々のハード登山でなんか気が重い


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・ゴンドラは動いてないし、動いてても乗れないらしいから、右のゲレンデを登っていく


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・いきなり急な感じ(汗。ギリギリツボ足で


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・今日の景色は期待できそう


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・AM7:10 ゴンドラの上まで登りきって第一関門突破


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・休憩しながらアイゼンを装着。ここから先が本番


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・二年前に来た時も、本当に登山口なのかと不安になった気が


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・オーケーです

 

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・トレースも無く急な上にさっそくズボり始める…


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・パイプに沿って


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・第一核心部のプチナイフリッジ


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・あさひ


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・緩やかになって快適に


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・写真を撮っていたらスポーティーなオジ様に抜かれる。トレースよろしくお願いします

 

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・久々に樹氷見たけどめちゃキレイ


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・先は長すぎなんで、温存しながらゆっくりと


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・AM7:55 次のチェックポイントのダム。そして休憩。僕の他にもソロのワカモノが休憩中


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・ダムの先はまた急登モード(汗

 

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・こんな見事な樹氷の森をこの時期に見れるなんて


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・雪が深くなって参りました


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・しんどい&長い


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・本格的にズボり始めたし…


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・大品山の山頂はまだか(汗


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・AM9:10 やっとで登りきると大日岳が!


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・あのカール登ったなぁ。立派なカールだったし楽しかった

 

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・すぐあっちが大品山の山頂。雪ズボズボやし行くの面倒だから今日はパスで。前回来た時は雪が多すぎてで大品山で撤退しました。


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・でも今日の目的地は向かうに見える鍬崎山。ここまでもまあまあしんどかったけど、これまでは前座みたいなもんでここからが本番。鍬崎山遠すぎ(汗


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・するといきなりドバーッと下る。折角登って来たのに結構下る。帰りが不安


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・さっきすれ違ったワカモノが先を行く。これで少なくとも僕の前にスポーティーなオジ様とワカモノがいるから、二人でトレースに続けば体力を温存出来るはず


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・再び登りになると傾斜も雪の深さも一気に増して本気モードへ(汗


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・今日山頂で最高の立山が拝める事をただ祈るしかない


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・でも雪がハンパない。かなりしんどくてチョット先行きが不透明になってきた


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・振り返ると大品山がいる


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・ヤバい、雪深くてまともに歩けなくなって来た。しかも雪質がイマイチ過ぎで、アイゼンの下にどんどん雪がヘバリついてでっかいダマになりまくりで最悪(汗


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・オジ様とワカモノが休憩中。距離を置いて進んでいたのに追いついてしまったのか


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・オジ様がワカンをつけてたから僕も装着。ワカン久々過ぎて着け方が良くわからんから適当


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・ではまた二人の後に続く


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・本格的にラッセルモードに(汗。ワカモノはワカン忘れたらしくて腿まで抜きまくってる


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・ワカモノが可哀想。ズボりまくって全然前に進めてない。もはやこれまでか


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・期待していたオジ様もボチボチヤバそうで…

 

AM11:00 すると突然オジ様とワカモノは、全然前に進まないし、もう時間切れだから登頂は諦めて撤退するするとのこと。

 

今日の僕の目標は、どんな手を使ってでもいいから、どれだけ時間がかかってもいいから、日が暮れてでもいいから鍬崎山を登頂する事。本当に今日が最後で次はないのから。

これまで有り難く二人のトレースを使わせてもらって体力と足の耐久力を温存してきたけど、もはやこれまでか。この先はなんとか自力で進むしかない


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・二人に14時リミットで行けるとこまで行ってみると伝えると、一人で先へ。鍬崎山の山頂はまだ遥か先


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・ワカンがあるからまだ歩けてる気もするけど、ずっと急登だし、雪がヘバリつくしでかなり辛い展開。半分諦めモードへ


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・そして遂にガラスの足にお迎えが…。いつもの様に両腿が激攣り(涙。まだ体力は残ってるのに歩く事が出来ず、痛みに耐えながら呆然と立ち尽くす。

とりあえず水分をとって足の回復を待つしかないけど、こうなってしまったら多少回復してもまたすぐに攣るだろう。もうこれ以上は無理か。時間もかなり押してるし…

 

三年間の富山生活最後に、有終の美を飾ろうと思って鍬崎山に来たつもりが、やっぱだめだったと言うオチに。かなり苦しい展開になるのは予想していたけど、まさか本当にこんな最後になるなんて…。

最近仕事とか異動の準備に追われ、二月からずっと怠けてトレーニングとかランニングを全くして無かった事を恨むしかない。こんな事になるならもっと確実に登れるユルい山をセレクトするべきだったな。

いい加減疲れたからこれを機にもう山登りやめようか…

なんて思いながら立ち尽くしていると

 

 

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・するとなんと後からさっきの二人が登って来た。

僕が14時まで粘ると言うからやっぱり引き返さずに登ってきたみたいで。再び三人で協力してラッセルして山頂を目指す事に


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・二人はワカンを外していたから、僕もワカンを外す事に。足をかばいながらまた二人の後に続く。

ちなみにここは多分鎖場がある核心部のとこ。ミスると左手に落ちます


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・大品山から大分進んだはずなのに山頂まだまだ先(汗

 

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・PM12:05 なんとか独標へ。水とアミノと塩分を補給して大勢を立て直す。何故かさっきよりは足が回復して来て少し安心。この調子でなんとか山頂まで辿り着きたいところ


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・この前見た白山

 

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立山が凄すぎて息を呑む。早く山頂からこの絶景を拝みたい。


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・二人と一定距離をとりながら着いて行く作戦発動中


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・歩いてたらこの辺りでオジ様が胸ぐらいまで踏み抜いてい落ちた(汗。ワカモノもハマっていた。後半にこんなトラップがあるとはめちゃ怖い…。二人には申し訳ないけど、やっぱ先頭を歩きたくないです


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・鍬崎山を目指してるのは本日三人だけかと思ったらバックカントリーのソロの人が滑り下りて来た。山頂まで行けたらしくて、山頂もう少しだと言っていた。

でも全然もう少しでは無かったけど


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・つらら


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・大品山以降はずっと凄い急登。流石富山のマッターホルン。ハンパないです。でも二人の後をキープする作戦のおかげか、さっきより回復して来た気がするのは気のせいか


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・ちょっと山頂が近づいて来た気がする。先頭のオジ様が慎重にルーファイしてくれてます


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・相変わらず付かず離れず戦法発動中。二人に追いつかない様に一定距離を保って進む。ラッセルもしてもらって本当に申し訳ない。また足が攣ってぶっ壊れるのが本当に怖いんです


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・でも二人が苦しそうだったので、流石に先頭へ


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・今日の登山をかなり苦しめてる原因。ラッセルだけならまだしも、アイゼンに雪がコビりついて足が重いし、しかもグリップもしずらくなるしで。鍬崎エリアに入ってからはずっとこんな感じ…


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・僕はまた力尽きてしまい後退して二人が再び前へ。本当に助かります。それにしても激しい(汗

 

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・久々に凄いとこ登ってます


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・そして山頂が射程圏内に


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・オジ様がかなり苦しそう…。殆ど先頭にいたんだから仕方ない。ワカモノと僕が前へ


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・ウイニングロード

 

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・PM13:55 遂に鍬崎山登頂完了!

一度は諦めかけたけど、引き返さなくて本当に良かったと思うしかないです(涙

ネットで良く見る鍬崎山の標柱の写真撮りたかったのに、雪に埋もれて何処にも見当たらず


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・少し雲がかかったけど、とにかく立山の大展望が想像以上で。剱岳もちゃんと見えているし、こんな立山の大展望を見たのは始めてかもしれない。

鍬崎山の他にこんなに凄い立山を拝める場所は他に存在するのだろうか

 

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・富山に来て三年間、本当にありがとうございました!

これまで山を登り続けて来てこんなストイックな毎日にだんだん嫌気がさして、時にはウンザリして、もう山登りなんてやめたい、やりたくないって思った時もあり、山と距離をおく事ばがり考える様になっていたけど、この三年が無かったら僕は今頃いったいどんなオヤジになっていたんだろう


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・思い出の薬師岳

富山に来た最初の初冬、始めて雪の薬師を登った時に北アルプスって凄いな、もっと北アルプスを知りたいな、もっと強くなって隅から隅まで全部歩いてみたいなと願っている自分がいました。


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・遥か西の果てには御嶽山

 

僕はこの三年間に何度も立山を登って来ましたが、こんなに凄い立山を、こんな奇跡みたいな山の眺望を見た事がありません


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・毎日眺めて来た富山湾とも今月でお別れ

海が近くにある生活は初でしたが、晴れた日に海岸線をランニングしたり、能登半島へ沈む夕日を拝んだりと、夢の様な生活でした。その夕日をもう見れなくなるなんてちょっと考えられられないし、想像出来ません。

やはりまだ色々と気持ちの整理が出来てないし、まだ実感も出来ないけど、本当にこの生活が終わってしまうんですね

 

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・帰りも長いからではそろそろ帰ります

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・富山最後の山登りに、雪の鍬崎山をセレクトするなんて、我ながらナイスなチョイスだったかも!夏はハードな上にかなり暑いって聞いていたからずっと後回しにしてました

 

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・オジ様とワカモノの二人に会ってなかったら絶対登頂出来なかった。それが富山最後の奇跡としか言いようがなくて。

こんな事言いたくないけど、やっぱり神様っているんですかね。

 

僕は東京に帰ってから一体どうすればいんですか。どんな気持ちでまたこれから前に進めばいんですか。

本当にまた元の世界に戻るべきなのか。僕はそれを望んでいるのか、

まだ良く分からないけど、東京に帰って少しゆっくりしたいし、まずは再び始まる新しい生活に慣れなければと思います。

 

これまで三年間ありがとうございました

またどこかでお会いしましょう!

 

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